焼津市役所、kintoneとカスタマイン活用で年間3600時間を削減 アナログ業務を刷新

2026年8月17日21:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 焼津市は、サイボウズの業務アプリ構築クラウド「kintone」と、アールスリーインスティテュートが提供するkintone向けノーコードカスタマイズサービス「gusuku Customine」(カスタマイン)を導入し、全庁的な業務改善とアナログな事務手続きの解消に取り組んでいる。8月17日、アールスリーインスティテュートが明らかにした。kintoneの基本機能では対応が難しい複雑な処理をカスタマインで補完し、利用開始から約1年で年間3600時間の業務削減効果を生み出した。今後はデータ活用を推進し、さらなる市民サービスの向上を目指す。

 同市役所では従来、マクロが組み込まれた複雑なExcelファイルによる業務の属人化や、紙ベースの手続き、手作業による転記などの非効率な業務が課題となっていた。作成担当者の異動によってシステムの保守が困難になるケースもあり、早急な改善が求められていた。そこで2023年5月に「ノーコード宣言シティー」(ノーコード推進協会が自治体向けに提供するノーコードツール導入・活用支援プログラム)へ参加し、職員自らがノーコードツールを用いて業務改善を行う方針を決定。他自治体での豊富な実績などを評価し、kintoneを全庁に展開した。

 しかし、kintoneの基本機能だけでは、既存のExcelマクロで行っていた複雑な処理や、現場の細かな要件を完全に再現できないという新たな課題に直面。これを解決するため、大規模な先行自治体での利用実績や帳票出力の自由度、検索機能の利便性の高さを評価し、カスタマインを追加で採用した。

 カスタマインの採用により、高度な業務アプリの開発が進み、現在利用している約130のアプリの多くで同サービスを活用している。例えば学校給食の収納管理では、月次処理後にデータを変更できないよう関連フィールドを無効化する制御や、アプリ間の自動データ転記機能を実装し、従来の巨大なExcelファイルと同等の機能をkintone上に再構築した。また、一覧画面での文字列折り返しやタブ表示など、操作性を高める画面設計にも役立てている。

 庁内の業務効率化にとどまらず、外部システムとの連携や市民サービスにもこれらのアプリ開発基盤を応用している。建設工事の設計図書をWeb上で閲覧申請できるシステムでは、フォームからの申請情報をkintoneに登録し、カスタマインの定期実行機能を使って深夜0時に閲覧権限を自動削除するセキュリティ対策を施した。さらに、熱中症対策のクーリングシェルター管理アプリでは、用途別にCSVデータを出力し、市民向け地図サービスにデータを連携させることで、スマートフォンから最寄りの施設を検索できる仕組みを構築している。

 同市行政経営部DX推進課主査の田宮良浩氏は「カスタマインを活用すると業務改善をさらに一段高めることができる。直感的で使いやすい画面を作れるため、ITを得意としない職員でもアプリを使いこなせるようになった。今後もさまざまなデータを生かしてDXを推進し、より質の高い市民サービスを提供していきたい」と話している。

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