三重県志摩市がkintoneを活用して業務効率化、年間625時間削減

2025年1月9日10:10|ニュースCaseHUB.News編集部
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 三重県志摩市は、業務改善プラットフォーム「kintone」を活用した業務パッケージサービスを導入し、総合相談業務において年間約625時間の作業時間削減を実現した。1月8日、M-SOLUTIONSが発表した。

 志摩市では、以前よりDX推進の一環としてペーパーレス化や書かない窓口の導入を進めてきた。しかし、介護・総合相談支援課では、相談記録管理にExcelなどのアナログな手法を用いており、職員間の作業におけるボトルネックとなっていた。そこで、サイボウズの「小規模市町村向け 自治体まるごとDXボックス」でkintoneを活用し、内製化を進める一方で、M-SOLUTIONSの「Smart at 自治体DX」を導入し、効果検証を行った。

 従来、高齢者など介護が必要と見込まれる住民からの相談内容は、Excel台帳への入力と紙の規定帳票への転記を組み合わせた複雑なプロセスで管理されていた。このため、二重入力による業務負担が課題となっていたほか、過去の相談履歴の検索にも手間がかかっていた。関係各所への報告作業も非効率な状況にあった。

 M-SOLUTIONSは、業務内容のヒアリングやコンサルティングを行い、これらの課題を解決できるkintoneによる業務システムを構築した。これにより、担当職員全体での情報共有と管理が可能となり、帳票への転記作業も効率化された。結果として、作業改善率42.2%を達成し、年間625時間の作業時間を削減した。削減された時間で、より充実した相談対応や付加価値の高い業務に注力できるようになった。

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kintoneによる業務システム導入のイメージ

 今回の取り組みについて、志摩市政策推進部スマート改革・資産経営課デジタル戦略係の池田佑係長は、「今の業務を変えていこう、改革していこうという思いを持つことの重要性を知る、大変良いきっかけになった」とコメントしている。また、「これを機に、介護・総合相談支援課にとどまらず、全庁的なDX推進へつなげていきたい」と今後の展望を語った。

ニュースリリース