KINTOは、カスタマーセンターの業務効率化とサポート品質の向上を目的に、SalesforceのAIソリューションを導入した。導入にあたっては、テラスカイがシステム構築を支援した。4月24日、テラスカイが発表した。音声のリアルタイム文字起こしや生成AIによる要約の自動化により、オペレーターの電話対応後の事務処理(後処理)時間を1件あたり約200秒短縮した。
KINTOは、トヨタグループにおいてクルマのサブスクリプションサービスを展開する企業だ。同社ではサービスの急成長に伴い、カスタマーセンターへの問い合わせが急増していた。顧客の声(VoC)を経営資産として重視し、詳細な応対履歴を残すことを徹底していたが、手作業による入力負担が大きく、後処理時間の増大と深刻化するオペレーター不足への対応が急務となっていた。
こうした課題を解決するため、同社はすでに利用していた「Agentforce Service(旧Service Cloud)」上で稼働するAI機能の採用を決定した。具体的には、通話内容をリアルタイムで文字起こしする「Salesforce Voice」と、生成AIでその内容を要約する「Einstein for Service」を組み合わせた基盤を構築した。また、有人チャット用の「Digital Engagement」や自動応答ボットの「Einstein Bot」もあわせて導入し、マルチチャネルでの対応力を強化した。
プロジェクトでは、2024年10月のPoC(概念実証)開始からわずか半年で本番稼働に至った。当初はAIによる要約が簡略化されすぎる課題もあったが、テラスカイの技術知見を活かしたプロンプト調整により、実用レベルまで精度を引き上げたという。
導入の効果は顕著で、当初目標としていた120秒の短縮を大幅に上回る約200秒の効率化を実現した。入力負担が軽減されたことで、オペレーターは顧客との対話により注力できるようになった。また、応対内容が即座にテキスト化されるため、管理者が迅速に状況を把握しフォローできる体制も整ったとしている。
今後は、AIエージェント「Agentforce」のさらなる活用を進め、人とAIがシームレスに協調する次世代のカスタマーサクセスモデルの構築を目指す。