帝国不動産、LINEを入居者専用マイページ化 優待利用3.5倍、月125時間削減

2026年7月17日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 帝国不動産は、入居者向け会員サービス「LiVLi CLUB」において、入居者体験の向上と業務効率化を目的に、クウゼンの顧客エンゲージメントプラットフォーム「クウゼン」およびLINEミニアプリを採用した。7月16日、クウゼンが発表した。契約状況や物件情報に合わせた最適な情報発信や手続きのオンライン化により、優待サービスの利用率向上と大幅な業務工数削減を達成した。

 帝国不動産は、賃貸集合住宅の設計・施工から管理までをワンストップで手がける企業だ。同社が展開するLiVLi CLUBでは、優待サービスの提供をはじめ、イベントや設備の案内、物件契約の更新手続きなど、住まいに関する多様な会員サービスを展開している。

 同社は従来、メールによる情報発信を行っていたが、さらなる開封率や情報到達率の改善に向けてLINE公式アカウントへと移行した。しかし、LINE公式アカウント単体では、自社が保有する契約状況や物件情報を活用しきれず、入居者一人ひとりの状況に合わせたパーソナライズ化されたコミュニケーションの実現が次の課題となっていた。また、全入居者に同一のリッチメニューしか表示できず、個別最適化された情報提供に限界があった。

 そこで同社は、LINE上に顧客データを保持し、詳細なセグメント配信や入居者ごとのリッチメニューの出し分けが可能なクウゼンの採用を決めた。セグメント運用に加え、他社では外部発注が必要となる外部サイトとのシングルサインオン(SSO)連携開発まで、クウゼンが一社で一貫してワンストップ対応できる点や、優れた費用対効果を評価した。

 同システムの導入により、契約状況や物件情報に基づいて50種類以上のセグメントを作成し、入居状況に合わせた情報提示が可能になった。契約直後の火災保険手続き案内や更新期の更新手続き案内など、必要な時期に必要な情報をリッチメニューから案内している。これにより、知りたい情報へ即座にアクセスできるようになり、よくある質問(FAQ)ページの閲覧数は1月の約9000から3月には56000へと増加した。

 さらに、ミニアプリを活用したSSO連携により、追加のログイン操作を不要にして直接優待ページへシームレスに遷移できる仕組みを構築した。これにより、優待ページへのアクセスは月間10万件を超え、サービスの利用率はシステム導入前月と比較して約3.5倍に向上した。

 業務面においても、これまで複数のファイルを添付した長文メールを入居前に個別送付していた業務をLINEのステップ配信へ移行した。これにより、繁忙期に月約1500件発生し、1件あたり約5分を要していた手作業によるメール送付とリマインド業務が自動化され、月間約125時間の業務工数削減を達成した。詳細なセグメント配信の実施により、配信の開封率は54%から約70%に改善され、入居者によるアカウントのブロック率も低下した。

 今後は、さらにクウゼンを活用した機能拡充を見据え、トラブル発生時の相談や各種手続きがLINE上で完結する利便性の高いサービスの実現を目指す。

ニュースリリース