NX総合研究所、稼働状況を人単位で可視化 業務負荷の偏り平準化へ

2026年7月17日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 NX総合研究所は、コンサルタントや研究員など約60名の業務工数を個人単位で可視化する体制を構築するため、人事管理システム「Zoho People」を採用した。7月16日、システムを提供するゾーホージャパンが発表した。案件に関わるプロセスや稼働の実態を定量的に把握し、業務負荷の偏り改善やデータに基づく適切なリソースマネジメントを推進する。

 NX総合研究所は、物流分野のシンクタンク・コンサルティング会社として国内有数の歴史を持つ。成果主義のもとで各メンバーが自律的に案件を手がける文化が根づいている一方、これまでは「誰が、どの仕事に、どれだけ時間をかけているか」という稼働の実態をデータで把握しづらい状況があった。そのため、特定の個人に業務負荷が集中しても実態の把握は感覚に頼るほかなく、働き方改革における長時間労働の是正や、定量データに基づく業務配分の見直しが課題となっていた。過去には別のツールで工数入力を試みたものの、目的の共有や運用ルールが不十分であったために定着しなかった経緯がある。

 こうした課題を背景に、同社は新たなシステム構築に向けた検討を開始した。すでに社内で別製品の「Zoho CRM」を利用していたことからZoho製品群に着目し、当初はプロジェクトの進捗管理が中心の「Zoho Projects」を検討した。しかし、同社が最も必要としていたのはプロジェクト全体の進捗ではなく、個人が1日の中でどの案件に時間を使ったかという人単位の情報であった。この目的に対し、プロジェクト単位で見積り工数と実績工数をシンプルに入力・比較できる機能要件を満たし、直感的に使える操作性とコストパフォーマンスを備えるZoho Peopleの採用を決めた。

 導入プロジェクトは2025年5月から開始され、無償トライアル期間での検証を経て、9月に一部部門で先行導入、11月から全社展開へと段階的に進められた。運用の定着化に向けて、過去の失敗を教訓に「入力漏れは発生する」という前提でリマインドの仕組みを設計。定時直前の17時にシステムから通知を送るだけでなく、未入力者には20時に再通知を行い、さらに翌朝10時には未入力メンバーの上司へフォローを促すメールが自動で届く自動化フローをベンダーの協力を得て構築した。

 導入後は、これまで感覚値でしか見えなかった稼働状況が数値として明確になった。2026年5月には蓄積されたデータを管理職間で共有し、業務過多の社員に対するタスクの調整や、余力のある社員への他プロジェクト支援依頼といったアサイン判断の裏付けとして活用を始めている。また、受注時の想定工数に対する実績を振り返ることで案件の採算性を高める契機になっているほか、管理職によるマネジメント議論の活発化といった意識改革の効果も生まれている。今後は、類似案件の工数実績データを利用した見積り精度の向上や、過度な労働負荷の早期検知による社員の健康維持管理にシステムを活用していく。

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Zoho Peopleを用いた工数入力、登録の流れ

 NX総合研究所取締役の井上浩志氏は、「これまで感覚に頼っていた誰に、どの仕事が集中しているかを人単位で可視化できるようになった。可視化の目的は管理を強めることではなく、社員を守ることにある。稼働に偏りが出ている社員には早めに声をかけ、負荷をどう軽減できるかを一緒に考えていきたい」とコメントしている。

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