第一フロンティア生命、Microsoft Fabricでデータ活用の民主化を加速

2025年7月17日10:32|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 第一フロンティア生命保険は、データ活用の民主化を目的に「Microsoft Fabric」を採用した。7月15日、Microsoft Fabricの導入・構築を支援したアバントグループのジールが発表した。今回の導入は、社内に分散するデータを統合し、部門を横断したデータ活用を可能にするもので、データ分析業務の大幅な生産性向上を実現した。将来的には生成AIの活用も視野に入れ、データドリブンな事業戦略を推進する構えだ。

 第一フロンティア生命は、第一生命グループ内で「資産形成・承継」領域に特化した生命保険会社として2007年に開業した。2025年3月末時点での保有契約件数は200万件を超える。同社は、2024年度から始まった第一生命グループの新中期経営計画のもと、「CXの更なる追求・お客さま本位の業務運営の高度化」を事業戦略に掲げている。この戦略を実現するには、顧客の利便性向上や代理店サポートの強化、マーケティングの高度化など、データ活用を前提とする施策が不可欠だった。

 これまでも特定の部門向けにMicrosoft Azure上でデータ活用基盤を構築し、一定の成果を得ていた。しかし、その成果を全社に展開し、データの高度活用をさらに推し進めるには、社内に分散したデータを各部門が横断的に利用できる環境が必要だった。そこで、データ活用の民主化を加速させるため、全社的なデータ統合基盤の構築に着手した。

 データ統合基盤のプラットフォーム選定にあたり、複数のソリューションを比較検討した結果、Microsoft Fabricの採用を決めた。基幹システムがMicrosoft Azure上で構築されているためデータ連携の親和性が高いこと、SaaS型のデータ分析基盤であるためインフラの構築や運用にかかる負担とコストを大幅に削減できる点を評価した。また、データ活用の民主化という目的達成の観点からは、ITの専門知識がないユーザーでも自らデータ分析の仕組みを作れるローコードでの開発が可能であることや、AIアシスタント「Microsoft Copilot」が搭載されており、将来的には自然言語でのAIによるデータ分析も可能になる点が決め手となった。

 データ統合基盤の構築パートナーにはジールを選定した。第一フロンティア生命にとって未知の製品であったMicrosoft Fabricに関して、ジールが既に国内での導入実績と高度な知見を有していたこと、そして「PoC(概念実証)ではなく、本番環境を構築したい」という同社の要望に応えた唯一のベンダーであったことが評価された。

 Microsoft Fabricの導入により、社内に散在していたデータが1ヶ所に統合され、さまざまな部門のユーザーが容易にデータを活用できるようになった。手作業によるデータ集計も不要になるなど、データ活用や分析における生産性が向上している。

 第一フロンティア生命は今後、これまでIT部門や専門知識を持つデータサイエンティストが中心だったデータ分析を、あらゆる部門の従業員が行える世界を目指す。将来的には、Microsoft Copilotを活用し、生成AIを用いた戦略的な未来予測にも取り組んでいく。

ニュースリリース


#DaiichiFrontierLife #MicrosoftFabric #DataAnalytics #DataDemocratization