江ノ電、Microsoftクラウドで全社員向け情報システム基盤を刷新

　江ノ島電鉄は、全社員が利用する情報システム基盤をMicrosoft Azure、Microsoft 365などを組み合わせたクラウド環境に刷新した。10月15日、構築を担当したJBCCが発表した。高度化・頻発化するサイバー攻撃への対策、業務の属人化やシステムのサイロ化によるデータ資産の散在といった課題を解決し、セキュアなデータ活用環境を実現する。

　江ノ電は、湘南・鎌倉エリアにおいて鉄道、バス、観光、不動産など、地域に密着した事業を展開している。社会インフラとしての事業を推進する上で、サイバー攻撃への脆弱性、業務の属人化、システムのサイロ化といった課題がDX化を阻害していた。

　そこで、全社員が業務で利用する情報システム基盤をMicrosoftのクラウド上で全面刷新した。新システムでは、Microsoft Azureの上に社内文書や動画など全社のデータを集約し、セキュアな共有データ基盤を構築し運用する。JBCCの運用サービスを活用し、IT担当者の日々の運用負荷を低減する。

　また、共有データ基盤を用いてAI、データ分析に取り組み、新たな価値提供も目指す。たとえば、人流分析を可視化し、観光客の特定地域集中による混雑、渋滞を解消する対策に活かす。経営判断の迅速化に向け、収支を見える化し、投資効果が高く地域に貢献する新規事業や新規施策に活かす。

　Microsoft 365の機能を駆使し、システムのセキュリティの強化も図る。業務用途に応じてMicrosoft 365のセキュリティレベルを管理し、安全性とコスト最適化の両立を実現する。高度化するセキュリティ脅威に対し、JBCCグループのセキュリティの技術者が、導入後も運用サポートを提供する。

　新システムは、安全で信頼性が高いサービスの提供、全社的な業務効率化と迅速な意思決定が可能となり、Microsoftのクラウド環境の進化される技術を活用し、データ中心の顧客価値向上を実現するDX基盤となっている。

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