マネーフォワードは、法人向けサービスサイトのランディングページ(LP)におけるユーザー対応を強化するため、miiboが提供する会話型AI構築プラットフォーム「miibo」を採用した。4月24日、miiboが発表した。生成AIを活用した「Web上の接客」により、従来の問い合わせフォームでは拾いきれなかったユーザーの細かな疑問をその場で解消し、コンバージョンへの導線を最適化している。
マネーフォワードは、バックオフィス業務全般をカバーする「マネーフォワード クラウド」などのサービスを展開している。同社では、料金体系やプランの適用範囲といった、ユーザーが検討段階で抱く「少し確認したい」というニーズへの対応が課題となっていた。過去に2度、従来型のチャットボット導入を試みたものの、回答精度の不足やLP特有の用途との乖離から本格導入を見送ってきた経緯がある。昨今の生成AIの急速な進化を受け、改めて高い精度での接客が可能であると判断し、miiboの導入を決めた。
miiboの採用にあたっては、問い合わせを受けるだけでなく「Web上で接客する」という目的に適した柔軟な設計ができる点や、コストパフォーマンスの高さ、複数の大規模言語モデル(LLM)から最適なものを選択できる点などを評価した。導入準備では、正確性が厳格に求められる料金情報はプロンプトで制御し、その他の一般的な情報はナレッジとして管理を分けることで、回答の信頼性と運用性を両立させている。
導入の効果として、料金ページにおけるAIの質問解決率は約80%に達している。確定申告などの繁忙期には月間数千名のユニークユーザーが利用しており、面積あたりの利用効率は従来のバナー広告と同等以上の成果を上げている。また、チャットから直接サービス登録や資料ダウンロードに至るケースも確認されており、コンバージョンへの直接的な寄与も進んでいる。
さらに、発話ログをSlackへリアルタイム連携し、AIで要約・分析するサイクルを構築したことで、マーケティング上のインサイト獲得も容易になった。これまで可視化されなかったユーザーの「小さな疑問」をサイト改善に反映させることで、情報の出し方を最適化している。
今後は、AIが回答できなかった質問に対するリアルタイムなアクションや、オンライン予約導線へのエスカレーション機能の拡充を進める。ユーザーの情報収集行動がAI検索中心へと変化するなか、LPを補完するAI接客の役割をさらに強化していく。