MIXI、写真選定効率化システムに新データベース採用で運用ゼロを実現

2026年7月1日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 MIXIは、自社グループであるプロサッカークラブ「FC東京」の写真選定業務効率化システムにおいて、アマゾンウェブサービス(AWS)の分散型SQLデータベース「Amazon Aurora DSQL」を採用した。6月24日、AWSがブログで情報を公開した。専任のデータベース管理者(DBA)を置かない少人数の開発・運用チームでありながら、メンテナンスフリーの環境を構築し、システム開発の高速化と無駄のないコスト構造を両立した。

 FC東京では、公式カメラマンが試合ごとに撮影する約1万枚の写真を、試合当日にWeb公開するマッチレポートなどの広報・マーケティング用途に活用している。従来は担当者が写真を目視で1枚ずつ確認して選定していたため、多大な時間がかかり、タイムリーな素材活用が難しいという課題があった。外注によるコスト増加や対応スピードの遅れを解消するため、同社は画像認識モデルと生成AIを組み合わせて自動的に写真を分析・選定し、Web画面から候補を素早くプレビューできるシステムを新規に構築した。

 開発にあたっては、少人数チームのためデータベースの運用管理に人手をかけられない事情があった。また、試合は主に週末の週1~2回に集中するため、写真の取り込みや分析処理が特定の短時間に偏る一方、試合間にはデータベースへのアクセスが全く発生しない。こうした稼働の波が大きいワークロードに対応し、アクセスがない時間帯のコストを抑えられるシステム基盤が求められていた。

 同社は、バージョンアップやメンテナンスウィンドウの意識が不要で少人数運用に適している点や、処理のリクエスト量に応じた課金モデルによりアクセスがない時間帯のコストをゼロに抑えられる点を評価し、Amazon Aurora DSQLの採用を決めた。使い慣れたSQLやPostgreSQLのツール群をそのまま活かせる点も選定の理由となった。

 開発プロセスでは、AWSのプロトタイプ開発支援プログラムを活用し、プロジェクト開始から約2カ月で本番稼働へ至った。技術的な工夫として、採用したORMツールとデータベースの仕様を合わせるため、インデックス作成の非同期化や外部キー制約の削除を自動で行うスキーマ変換スクリプトを内製した。また、1トランザクションあたりの変更行数上限(3000行)に対応するため、1試合あたり5~6万件に達する写真のタグ付け処理を複数の小さなトランザクションに分割して実行する仕組みを実装し、制約をクリアしている。

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システム全体のアーキテクチャ

 導入の効果として、データベース起因の障害は発生しておらず、従来型のデータベースで想定された月0.5人月程度の運用工数がほぼゼロになった。インスタンスのサイジングやキャパシティ設計が不要になったため、実質1名の開発者でアプリケーション機能の実装に集中でき、開発スピードの向上に直結した。性能面でも、複雑な検索条件であってもサムネイル一覧の初期表示を1秒以内に収めるなど、実用上十分な速度を維持している。

 MIXIライブエクスペリエンス事業本部企画推進部エンジニアリング支援グループの數藤智幸氏は、「データベースの存在を意識せずに開発・運用できることが一番のメリットだった。メンテナンスやスケーリングの設計から解放され、少人数のチームでもアプリケーション開発に集中できている。こうした特性を持つワークロードでは、今後も積極的に活用していきたい」としている。

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