MS&ADシステムズは、アイ・ラーニングが提供する人材育成・スキル定義プログラムを採用した。7月23日、アイ・ラーニングが発表した。組織基盤強化に向け、まずは育成を担う人財開発部へ先行導入し、客観的な基準に基づくスキルの可視化と業務の棚卸しを実施した。担当者の自己理解や業務への主体性を高めるとともに、上司との1on1の質的向上を実現しており、今後は他部署への展開やキャリア支援への活用を検討している。
MS&ADインシュアランスグループのIT戦略の中核を担うMS&ADシステムズは、システムの企画から開発、運用、保守を一気通貫で手掛け、グループ全体の事業基盤を支えている。同社では職種ごとに八つの人材像を設定して育成を推進しているが、人材育成を主導する人財開発部自体のスキル強化や育成機会の確保が後回しになっている課題があった。全社的なスキル標準化や自律的なキャリア形成を推進するための手始めとして、まずは人財開発部への導入を決めた。
アイ・ラーニングの選定にあたっては、新入社員研修などを通じた同社の育成方針への理解や、課題感に応じた迅速な提案力、単なる研修ツールの提供にとどまらない伴走型のパートナーとしての姿勢を評価した。
プログラムは全4回のセッション形式で進められ、自身の担当業務を洗い出す「セルフジョブ定義」から着手した。グローバルなスキル標準化フレームワークを用いて保有スキルを客観的に可視化し、スキル定義シートを作成。さらに、理想の人材像から逆算して今後伸ばすべき領域を特定する「バックキャスト」を実施し、グループワークを通じて各自の業務観や強み、補うべき領域を明確にした。セッションの最後には、作成したシートを元に上司との1on1を実施するプロセスが組み込まれている。
導入の効果として、スキルの外部標準という客観的視点が加わったことで1on1の質が向上し、長期的な業務改善につながるコミュニケーションが可能になった。また、ワークを通じて社員各自が仕事の根底にある価値観や自らの「軸」を再発見し、業務に対する主体性やモチベーションの向上に寄与している。
今後は、今回の取り組みで得られたノウハウや客観的指標を活かし、他部署への展開や社内の「技術力認定制度」と組み合わせた若手社員のキャリア指標としての活用を検討していく。生成AIをはじめとする新技術の台頭に対応するため、専門知識の習得にとどまらず、技術を正しく使いこなすためのヒューマンスキルや基礎力の育成にも注力する方針だ。