Mujin、PLMとMES導入で品質管理体制強化と業務効率向上図る マクニカが支援

2025年4月22日18:20|ニュースCaseHUB.News編集部
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 MujinはSiemens(シーメンス)のクラウドPLM「Teamcenter X」とMESの「Opcenter」を採用した。部門横断でデータを連携させ、品質管理体制の強化と業務効率の向上を図る。両製品の導入を支援したマクニカが4月22日に発表した。

 Mujinは次世代型の自動化工場・倉庫の構築を手掛ける総合オートメーションテクノロジー企業。同社では従来、工程管理、製造オーダー、在庫管理、検査結果といった情報を個別のツールで管理していた。その結果、製造履歴の追跡や監査対応における非効率な作業の削減や、生産記録と生産プロセスのバージョンの紐付け作業の効率化などの課題が顕在化。さらに、検査結果や作業履歴確定後の変更・修正管理を強化して情報の信頼性を向上すべきだという問題意識も社内で共有されるようになっていた。

 これらの課題に対応するためにMujinはTeamcenter XとOpcenterを採用。Teamcenter Xは設計、開発、製造(サプライヤー情報含む)、品質情報を統合的に管理し、変更履歴を含めた仕様の一元管理によりトレーサビリティを確保する。一方、Opcenterは、製造現場での作業指示や品質検査をリアルタイムで管理し、製造時の品質データを要求仕様・検査仕様と照合してフィードバックする機能を持つ。また、仕様に基づいた検査工程の標準化を促進し、システム間のシームレスな連携を可能にする。

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デジタルスレッドにより品質管理体制の強化と業務効率の向上を図る(出典:マクニカ)

 導入にあたっては、両システムの標準機能を最大限に活用しつつ、マクニカがMujinの業務要件に合わせて必要となるカスタマイズやチューニングを行い、システムの導入を支援したとしている。

 今回のシステム導入により製造履歴の参照が容易になり、品質管理業務における時間短縮と精度向上を見込む。また、MES上で受け入れから検査、テスト、出荷に至る全ての工程データを集中管理することで、品質管理の一貫性も向上するという。さらに、ユーザー権限の明確化によるデータ機密性リスクの低減、生産手順・検査結果の訂正権限や変更履歴の管理強化も実現。監査負荷の軽減と製品品質の確保につながるとしている。

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