エヌ・シィ・ティは、自動電話通知サービス「急コール」を採用した。8月19日、サービスを提供するワイドテックが発表した。放送設備のアラートメール見落としを確実に防ぎ、深夜や休日を含む初動対応の迅速化と担当者の負担軽減につなげている。
エヌ・シィ・ティは、新潟県中越および県央エリアでケーブルテレビ事業を展開している。同社では監視ソフトウェア「Zabbix」を用いて放送設備を監視し、異常検知時に担当者へアラートメールを送信する運用を行っていた。しかし、軽微な通知を含む大量のメールの中に重要なアラートが埋もれてしまい、限られた人員で24時間365日の放送体制を支えるなかで、深夜や休日における見落としへの対策が課題となっていた。2025年9月には、機器のフリーズによる放送事故が発生し、通知の見落としが一因となって総務省へ事故報告を行う事態に至った。
事故の再発防止策として同社は複数の通知サービスを比較検討した。当初は低価格帯の製品も候補に挙がったものの、社内の情報セキュリティ選定基準を満たさなかった。そこで、費用面よりもセキュリティの信頼性を重視する方針をとり、ISMSやプライバシーマークなどの第三者認証の取得、十分な稼働・導入実績、国内サーバーでのデータ保管およびバックアップという選定基準をすべて満たした急コールの採用を決めた。
急コールは、特定のメールを受信した際に登録した担当者へ自動で電話通知を行うクラウドサービスだ。件名や本文のキーワードを判定し、対応が必要なメールのみを音声ガイダンスで通知する。応答がない場合は次の担当者へ順次架電する機能を備えている。
現在の運用では、放送事故につながる恐れのあるアラートメールを急コールが検知すると、担当者が応答するまで登録メンバーへ順次架電し、同時にSMSでも通知が送られる。これにより、組織全体でアラートの見逃しを確実に防止できる体制が整った。また、深夜や休日に担当者が常時メールを確認し続ける必要がなくなり、心理的・業務的な負担が軽減された。
さらに、誤検知による緊急映像への自動切り替えに対しても即時対応が可能となり、トラブルの未然回避につながっているという。再発防止策の実効性を確認する総務省の立会検査においても、同社の取り組みは好意的な評価を得ている。