麻生グループの飯塚病院と麻生情報システム、NECは、飯塚病院の経営データをAIで分析して経営判断を支援する「病院経営マネジメントサービス」の実証を、2024年4月から7月まで実施した。麻生とNECが進める「ホスピタルマネジメント構想」実現に向けた取り組みの一環。同年5月29日に両社が発表した。
従来の病院経営では、経営改善に取り組もうとしても、必要なデータの集計、加工、分析に時間を要し、担当者のスキルと経験に依存していたという。こうした課題のソリューションを模索すべく、今回の実証実験では、飯塚病院の過去15年分の経営指標データや診療関連情報をNECのAIデータ分析基盤「dotData」で分析し、病院経営指標の予測値を算出。予測値と実績値の差異に関わる要因を自動的に抽出、ランク付けし、高ランクの診療行為や患者の特徴を分析した上で、改善のためのアクションなどを生成AIが提案するという。これにより、病院経営者の迅速な経営判断を支援するとしている。
麻生 取締役医療事業本部副本部長の池賢二郎氏は「現状、十分に活用し切れていない大量の経営データをスピーディーかつ漏れなく解析し、いち早く変化の徴候を捉えることで、タイムリーな経営の意思決定に反映させる可能性を追求する。これにより、データに基づいた迅速な意思決定が可能となり、病院全体の運営効率を大幅に向上させることを期待している」としている。
NECはこの実証の成果を踏まえ、病院経営マネジメントサービスを24年度下期中に提供する予定だという。
ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202405/20240529_01.html