NEC(日本電気)は、川崎市上下水道局と共同開発してきた中大口径の水道用基幹管路向け漏水検知技術を実用化し、「NEC漏水検知サービス」として提供を開始した。7月22日、NECが発表した。川崎市上下水道局では同月より本サービスを導入し、大規模な漏水事故の防止と安定給水の確保に向けた調査を開始した。
口径400mm以上の基幹管路は、騒音や振動が多い幹線道路下に埋設されていることが多く、小口径管に比べて振動が伝わりにくいため漏水の検知が困難とされてきた。両者は2013年から漏水検知技術の開発・検証を重ね、高感度センサーと高度な雑音除去技術(信号処理技術)を組み合わせることで、周囲の雑音を取り除き微小な漏水振動を抽出することに成功した。
2025年度に川崎市内で行われた実証実験では、最大口径1300mmの基幹管路において、約500m離れた管路付属設備(バルブ等)にセンサーを設置し、高い精度で漏水位置を推定できることを確認した。
サービス化された「NEC漏水検知サービス」では、管路付属設備にセンサーとデータ記録装置を設置して計測データを解析する。専用のスマートフォンアプリから設置場所や作業内容を記録できるほか、WEB管理システムを通じてPCから調査履歴や推定された漏水位置を一元管理できる仕組みを整えた。
川崎市上下水道局は、本サービスの活用により基幹管路における漏水の早期発見と維持管理の強化を図る。NECは今後、全国の自治体や水道事業者へ本サービスを展開し、水道インフラの安定供給に貢献していく考えだ。