関水金属、NECネクサソリューションズの支援で統合システム基盤を構築し工場DXを推進

2025年9月16日18:41|ニュースCaseHUB.News編集部
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 関水金属は、NECネクサソリューションズの支援を受け、生産管理システム、PLM(Product Lifecycle Management)システム、自社開発の実績収集アプリを連携させた統合システム基盤を構築した。9月16日、NECネクサソリューションズが発表した。業務システムとITインフラの両輪で工場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、部門別採算を日次で可視化する「日々採算」の高度化を目指す。

 精密な鉄道模型メーカーとして知られる関水金属は、そのものづくりを「日々採算」という経営管理手法で支えている。同社は、製造現場の実態に即した高度な業務システムとITインフラの整備がこの手法に不可欠と考え、2012年からNECネクサソリューションズとともに工場DXの取り組みを進めてきた。

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業務システムとITインフラの両輪で進める工場DXのイメージ

 今回の統合システム基盤の構築では、生産管理システムにNECが開発し「EXPLANNER/J」を、PLMシステムに同じくNECが開発した「Obbligato」を採用した。さらに、両システムを自社開発のスマートフォンアプリ「作業実績収集アプリ」と連携させた。これにより、製品ごとの部品構成表(BOM)や製造工程表(BOP)をObbligatoで一元管理し、EXPLANNER/Jに連携させることで、正確な原価収集を実現した。また、作業員の実績をアプリで正確に収集し、EXPLANNER/Jに反映させることで、製品別・工程別原価を可視化し、精緻な採算管理が可能になった。

 ITインフラについても、工場全体のセキュアなネットワークを整備した。制御系システム(OT)と情報系システム(IT)を明確に分離した構成を採用することで、安全性を確保しつつ、作業実績をリアルタイムに集約できるようになった。

 今回の統合システム基盤構築の成果として、日々採算の精度が向上し、全社員が経営目線で利益を意識する企業風土の醸成が加速している。関水金属は、業務システムとITインフラの両面に強みを持つNECネクサソリューションズをパートナーとすることで、工場DXを着実に推進できていると評価している。

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