NECキャピタルソリューションは、データに基づいた経営分析の強化と決算業務の効率化を目的に、「Oracle Cloud ERP」を導入した。日本オラクルが1月15日に発表した。
NECキャピタルソリューションは、情報通信機器製品のリースに加え、融資や集金代行業務などの金融ソリューションを提供している。同社の2023から2025年度の新中期計画では、業務プロセスのデジタル化とDX基盤となるコアシステムの構築を戦略として掲げている。現行の会計システムが2025年末にサポート期限を迎えるため、経営分析の強化、決算業務の効率化、多様な働き方を推進する必要があった。
これらの課題を解決するため、データのトレーサビリティ強化と申請・承認フローのデジタル化による業務効率向上が見込めるOracle Cloud ERPの導入を決めた。導入にあたり金融業界の経営改革に精通し、多くのERP導入・業務改革実績を持つアクセンチュアがシステム構築を担当した。
Oracle Cloud ERPの導入で、業務の自動化とペーパーレス化が加速している。仕訳残高を組織と商品で区別し、明細粒度を契約番号まで細分化することで、トレーサビリティが向上しデータ照会が強化された。業務をOracle Cloud ERPの標準機能に合わせることで、アドオンの極小化による導入、保守費用が軽減され、四半期アップデートにより、新たな税制や法制度にも対応できる。その上で、財務会計と管理会計の整合性を維持しつつ、信頼性の高い効率的な管理会計も実現した。
NECキャピタルソリューションの業務本部情報システム部シニアエキスパート中島英人氏は「Oracle Cloud ERPを利用することで、データのトレーサビリティを向上でき、自由度の高い多次元分析が行えるようになった。内部統制を強化しながら、業務プロセスをデジタル化し、リモートワークへの対応も実現した。また、四半期アップデートによる最新テクノロジーのメリットを迅速に享受できるSaaSであることも評価している」とコメントしている。