大分県立病院は、同病院の第3期病院総合情報システムの基盤に、NetAppの「A250」および「FAS2720」を導入したと、ネットアップが発表した。
今回のネットアップ導入は、病院運営の基盤となるシステムインフラの最適化と、セキュリティ対策強化を目的とするもの。サイロ化していた部門システムとバックアップ環境をNetAppの仮想基盤上に集約することで、ランサムウェア対策とハードウェア更新時のデータ移行を、セキュアかつ迅速に実行できる環境を構築した。
同病院は、第3期病院総合情報システムの更新にあたり、医療業務全般のDX推進、クラウドやAIなどの新技術との連携、継続的な発展が可能なシステム構築の3つの方針を掲げていた。
さらに、昨今のランサムウェア被害の増加を受け、その対策も喫緊の課題となっていた。NetAppソリューションを選定した理由は、限られた予算の中で効果的なセキュリティ対策を実現できる点にあった。
特に、ランサムウェア感染時でも即座に復旧できる仕組みと、確実なバックアップ技術によるデータ保護を高く評価した。高速なデータ移行、1000世代を超える世代管理、アプリケーションの整合性を維持したバックアップとクローンの管理が可能であることも評価ポイントとなった。
NetApp導入により、同病院は対策コストを抑えつつ、現実的な対応と両立する安全かつ可搬性の高いプラットフォームを構築できた。
ランサムウェア感染時の迅速な復旧が可能になったことで、医療現場に大きな安心感がもたらされた。また、60を超える部門システムの集約化、最適化によって、信頼性と可用性が大幅に向上した。
副次的効果として、サイロ化していた部門システムとバックアップ環境の統合により、メンテナンス管理の時間が大幅に削減された。
新規システム導入時の柔軟な拡張性も実現し、システム管理業務のDX化にもつながっている。
大分県立病院会計管理課施設管理班兼、情報システム管理室の田代雄一氏は、「病院は診療報酬制度の影響でセキュリティ対策費用が限られており、高価なエンドポイントソリューションを導入しても完全な防御は難しい」と話す。
その上で、「医療情報学会で偶然NetAppの講演を聴講した際、ランサムウェア感染時でもデータを簡単に以前の状態に戻せるという話が印象に残り、セキュリティ対策共感を受けた」と述べている。
ニュースリリースURL
https://www.netapp.com/ja/newsroom/press-releases/news-rel-20240705-391541/