NHKエンタープライズ(NEP)は基幹システムとして「SAP S/4HANA」を、著作権・ロイヤリティ管理システムとして「SAP S/4HANA for rights and royalty management by Vistex」を導入した。システム導入・開発はノムラシステムコーポレーションが主導した。11月27日、SAPジャパン、Vistex Japan、ノムラシステムコーポレーションが発表した。
NEPはNHKのグループ会社として番組、イベント、映像商品、デジタルコンテンツなどの企画・制作、ライセンスビジネスなどを幅広く手掛けている。グループ内の会社・組織統合などを経て、これまでは複数の業務・会計システムが併存し、担当者ごとに異なるシステムを使用していたという。そのため、業務ルールや手続き、システムの保守管理が複雑化していた。
これらの課題を解決し、事業の成長に対応するため、基幹システムとしてS/4HANAを導入した。国内のコンテンツビジネスだけでなく、海外市場へのビジネス展開にも対応できる点を評価したとしている。
さらに、NEPの事業に不可欠な著作権システムについても、SAP S/4HANAに組み込むことが可能で、直接データ連携ができるS/4HANA for rights and royalty management by Vistexを採用。従来、業務担当者はDVDやキャラクターグッズなど、コンテンツの展開方式に応じてコンテンツの購入・販売管理、権利保有者への著作権料の支払い、権利利用者への請求業務などを行っていたが、こうした業務の基盤を一元化し、複数の業務システムを操作する必要がなくなったという。
同社は今後も、変化の激しい放送業界に柔軟に対応できるよう、継続的にシステムを発展させることで、さらなる業務効率化はもちろん、情報の精度向上とデータ提供の迅速化を目指すとしている。