鶴田電気は、現場社員の働き方改革と業務効率化を目的に、インフォテックが提供するクラウド型ワークフローシステム「Create!Webフロー Cloud」を採用した。2月3日、インフォテックが発表した。モバイル端末からの申請・承認環境を構築したことで、現場での業務完結と迅速な意思決定を可能にした。
山梨県に本社を置く鶴田電気は、創業93年の歴史を持つ電気設備工事の専門企業だ。金融機関や教育施設、商業施設などの電気インフラを支えるほか、近年は首都圏の大規模プロジェクトにも参画している。同社は人手不足や高齢化といった建設業界共通の課題に対応するため、完全週休二日制の導入など働き方の見直しを積極的に進めてきた。
しかし、従来の業務運用には大きな課題が残っていた。電気設備工事の特性上、注文書や支払い関連の書類処理が頻繁に発生するが、旧来の電子決裁システムはスマートフォンやタブレットに対応していなかった。そのため、現場社員が申請や承認のためだけに帰社せざるを得ず、直行直帰の定着を阻む要因となっていた。また、旧システムはファイルのダウンロードや押印、再アップロードといった煩雑な手順を要し、承認ルートが長くなるほど業務が滞留する仕組みだった。
こうした非効率を解消するため、同社は2021年から新たなシステムの選定を開始した。選定にあたっては、現場からの利便性に加え、長年使い慣れたExcelの書式を維持できる点を重視した。複数の製品を比較した結果、既存の帳票レイアウトを活かしたまま電子化でき、直感的な操作が可能なCreate!Webフロー Cloudの採用を決めた。
導入プロセスでは、まず経理や総務などの部門でスモールスタートを切り、運用設計を固めてから工事部門を含む全社員40名へと展開した。建設業特有の5枚綴りの注文書などもシステム上で再現し、協力会社情報をマスター登録することで入力ミスや手戻りを防止する工夫も施している。
導入の効果は顕著に現れている。モバイル活用により、場所を問わず申請・承認が可能になったことで、現場で業務を完結できる環境が整った。承認スピードも向上し、従来は役職者ごとに処理日を設けていた書類も、現在はリアルタイムで回付されるようになった。5名から6名の承認が必要な書類も、最短30分程度で決裁が完了する。
さらに、地域団体などの会合出欠に関する書類処理も効率化された。PDFを申請フォームに貼り付けて回覧する運用により、年間200時間以上の削減効果を生み出している。
鶴田電気専務取締役の鶴田雄大氏は、「今では移動中の電車の中でも承認できる。使い慣れた社内の書式を大きく変えずに電子化できたことが、スムーズな移行の決め手となった。今後は安全点検や工事完了検査などの現場業務にも活用を広げ、社員が本来の業務に集中できる環境をつくりたい」と話している。
今後は、現場でのタブレット入力を起点とした施工管理業務のデジタル化をさらに推進し、さらなる生産性向上を目指す。