三重県熊野市を拠点に製材業を手掛けるnojimokuは、freeeのプロダクト群を採用し、バックオフィス業務の属人化解消と生産性向上に取り組んでいる。8月6日、freeeが発表した。加工コストと廃棄のバランスをデータで可視化し、現場主導で改善サイクルを回す自律的な組織づくりにつなげている。
近年、環境意識の高まりなどで木材の価値が再評価され、nojimokuでも顧客需要が急増した。それに伴いバックオフィスの業務量も増加したが、容易に人員を増やせない状況にあった。過去にベテランの経理担当者が退職して苦労した経験もあり、既存の人員で業務をやり切る仕組みづくりと、属人化を防ぐ体制整備が急務となっていた。
そこで同社は業務全体のデジタル移行に着手し、「freee会計」や「freee人事労務」などを採用した。業務ソフトとしての機能を評価しただけでなく、中小企業の成長を後押しするというfreeeの思想や価値観に共感したという。
freee会計の活用により、これまで見えづらかった製造工程のコストが可視化され、経営陣と現場の効果的な情報共有を実現したとしている。例えば、木材の「節」には、そのまま利用できるものと加工が必要なものがある。加工にはコストがかかるため、加工と廃棄の適正なバランスを見極めないと赤字になるという課題があった。freee会計の導入後は、この加工コストの推移が可視化されたことで、現場担当者が自発的にデータを分析し、赤字にならない生産目標を設定できるようになった。
人事労務の領域では、紙ベースの業務をデジタル化し、スマートフォンからの年末調整申告などを定着させた。AIによる入力サポートもあり、幅広い年齢層の従業員に浸透している。さらに、定型業務はBPOサービスである「freee人事労務アウトソース」を利用し、顧客対応やものづくりなど、人が介在することで価値を生む業務に従業員が専念できる環境づくりを進めている。
今後は、freeeのAI機能やデータ連携基盤「freee MCP」の活用も視野に入れる。生産情報や人材スキルなどの多様なデータを掛け合わせて分析し、新たな取り組みをスピーディーに展開するための経営基盤としたい考えだ。