NTTドコモは、エリクソン(Ericsson)の通信処理基盤「Ericsson RAN Compute」を採用した。7月31日、エリクソンが発表した。通信処理能力の向上と消費電力削減を両立させ、5Gネットワークの品質向上を推進する。
NTTドコモは5Gサービスのエリア拡大と品質向上に取り組んでおり、データ通信量の増加に対応できるネットワーク基盤の強化を課題としていた。これに対応するため、エリクソンの最新世代であるRAN Compute製品群を選定した。
採用された製品群にはベースバンド装置やモジュールが含まれ、最先端のシステムオンチップ「Ericsson Silicon」を搭載する。従来モデルと比較してネットワークの収容局数を最大2倍としながら、通信処理能力を最大3倍に高めた。
高効率なハードウェア設計とソフトウェアの最適化により、従来モデルと比べて消費電力を半分未満に抑制した。高密度の設置に対応し、屋外基地局などのスペースが限られた設置場所における運用柔軟性も高めている。これにより、RANコンピュート製品を集約して設置する集中型無線アクセスネットワーク(C-RAN)において、サイト運用の効率化とコスト低減を推進する。
エリクソンは2025年12月、NTTドコモの5Gネットワーク向けに4.5GHz帯Massive MIMO無線機「AIR 3255」の商用展開を開始していた。今回の新プラットフォームの商用導入により、NTTドコモのネットワーク品質向上への支援をさらに加速させる方針だ。
新基盤の導入を通じて、NTTドコモは高度な5G機能の提供と運用コスト抑制の両立を図る。Open RAN規格への対応や将来的な通信規格の進歩を見据えた基盤として活用するほか、今後は人工知能(AI)によるトラフィック増加を見越し、次世代ネットワークアーキテクチャの共同開発にも両社で取り組む計画である。