NTTデータグループは、自社の基幹システムのクラウド変革に向け「SAP Cloud ERP Private」と「SAP Business AI」を採用した。既存の「SAP S/4HANA」環境からの移行を進める。7月27日、SAPジャパンが発表した。事業環境の変化へ柔軟に対応できる基盤を整備し、AIを活用した業務変革を推進する。
NTTデータグループは、既存のERP環境を将来にわたり安定運用しながら、事業変化に応じた機能拡張や新技術の活用を進める基盤構築を目指してきた。システムの複雑化や運用負荷を抑えるクリーンコアの実現とともに、業務プロセスやデータ、AIを一体的に運用できる環境の整備が課題となっていた。
こうした課題に対し、同社はSAP Cloud ERP Privateを採用した。クリーンコアに基づく持続可能なERP基盤を構築し、継続的な機能アップデートの適用やデータ活用基盤の高度化を進める。さらにSAP Business AIも活用し、ERP基盤上の業務データを活かしたAIによる業務変革を段階的に検証していく。
検証の初期段階では、AIアシスタント「Joule」をはじめとする各種AI機能に着手する。コンサルティング業務を支援する「SAP Joule for Consultants」を活用し、アドオン分析や設計・開発支援、テスト自動化など、システム変革に関する業務の効率化を図る。クラウド移行に伴う負荷軽減と生産性向上を同時に目指す。
同社は2025年度から自社を「ゼロ番目の顧客」と位置づけ、AIを活用した社内業務改革を推し進めている。今回のプロジェクトを通じて設計、開発、運用の各領域で実践的な知見を蓄積し、自社のシステム変革に活かすとともに、将来的には日本企業のクラウド変革やAI活用支援へ還元していく。