大阪ガス、全社データ利活用基盤をOCIで刷新

2024年9月9日08:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 大阪ガスは、全社的なデータ利活用基盤「Data Utilization Support & Help(DUSH)」におけるデータウェアハウスを「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で刷新した。日本オラクルとアシストが2024年3月25日に発表した。

 大阪ガスは2010年、DUSHの中核を担い、全社規模で利用するデータウェアハウスを「Oracle Exadata」で構築し、データ活用力の強化を推進してきた。2020年にDUSHを更改するに当たり、日本オラクルはビジネス変化に柔軟に拡張、増強が可能なクラウドへの移行を提案した。その結果、約6000個のテーブルと4000前後の処理を担うデータ分析基盤として、「Oracle Exadata」と同等の性能や「Oracle Real Application Clusters(RAC)」構成をクラウドで実現でき、最小限のデータベース変更で移行が可能なOCIの採用を決める。データベースサービスには、最小構から柔軟なリソースの増減ができ、自律機能による運用自動化ができることから「Oracle Autonomous Database」を採用した。

 大阪ガスは、グループ向けシステムの構築、保守、運用を担うオージス総研及び外部ベンダーと共に、従前システムから約20TBのデータウェアハウス移行を短い停止時間で実行するために「OCI GoldenGate」を利用している。また、クラウドのメリットを生かし、開発期間中はストレージ容量を段階的に増加させ、稼働後は自動スケーリングにより利用していない時間のリソースを縮退させることでコスト最適化を図っている。

 さらに、ライセンスのサポート費用を低減可能な「Oracle Support Rewards」を活用しコスト削減も実現している。2024年2月の本番切り替え完了後は、オージス総研とアシストが運用支援および継続的な技術サポートを行っている。運用管理では、「Oracle Autonomous Database」のSQLチューニングやパッチ適用などの自律機能により、オンプレミス環境では必要だった性能劣化やアラートへの対応が不要となり、日々の運用工数を大きく軽減し、セキュリティ強化にもつながっている。

 大阪ガス 次世代DUSH構築プロジェクトチーム マネジャーの岡村智仁氏は、「長年にわたり全社でのデータ利活用に注力している。ビジネス変化に対して柔軟に拡張、増強できるデータ分析基盤に刷新する上で、システムの特性、要件に合った運用環境を活用し、最適化しました。『Oracle Autonomous Database』を選定したことで、オンプレミス環境と同等の性能とこれまで利用してきたBIツールとの連携を維持しながら、機動性に優れたデータ基盤へと進化させることができました。今後は、AIも含めOCIの機能活用に取り組みながら、社内のデータ利活用をさらに促進していきます」とコメントしている。

ニュースリリースURL
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/autonomous-database-modernizes-energy-company-data-platform-2024-03-25/