ベネッセ、学校向け事業システムの大規模移行でOCIを採用

2024年9月9日08:35|ニュースリリース公開日 2024年4月17日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ベネッセコーポレーション(以下、ベネッセ)が、学校向け事業システム群のクラウド移行にOracle Cloud Infrastructure(OCI)を採用した。4月17日、日本オラクルが発表した。

 ベネッセは2025年までの中期経営計画でデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を中核戦略に位置付けている。この一環として、インフラストラクチャの役割を見直し、安定性と信頼性を確保しながら、柔軟性や拡張性を重視した共創を促す基盤の構築を進めている。

 今回、学校教育現場や自治体の課題解決を行う学校カンパニーのシステム群の移行にあたり、OCIのOracle Cloud VMware Solution(OCVS)を採用した。対象となるのは、進研模試やスタディーサポートなどを含む30以上のシステムで構成されるアセスメント基盤だ。

 現在、これらのシステムは自社データセンター内のVMware vSphere基盤で稼働している。コスト最適化と変化に対応できるインフラストラクチャ刷新に向け、自社データセンターの縮退を目指し、全システムの迅速な移行が必要だった。

 従来のクラウド移行では、インフラ構築、プログラム改修、データベース変更、データ移行、連携テストなどにより、工数、人員、コストが増加し、移行期間も長期化する課題があった。そこで、VMware vSphere基盤で稼働するアプリケーションやシステムの変更を最小化し、短期間で大規模環境の移行が可能なOCVSを選定した。

 OCVSの活用により、従来のクラウド移行と比較して約85%の移行工期短縮と人員軽減が見込まれ、開発コストも9割以上の削減を見込んでいる。事前検証では、VMware vSphere仮想マシンをダウンタイムなしでOCIに移行でき、オンプレミス環境と同等以上の性能が確認できたという。

 ベネッセ Digital Innovation Partners インフラ・テクノロジー部 副部長の松本崇氏は「DX推進において、システム基盤の柔軟性、拡張性を高め、投資を最適化するために、クラウドの活用は重要なポイントとなっており、そのシステムや環境によって最適なクラウドや移行方式を選定しています。今回の学校カンパニーのシステムは、コスト最適化、移行工数削減、安定稼働を目的に検討を行い、VMware vSphere基盤からの移行性の高さから、OCI/OCVSを選定しました」とコメントしている。

ニュースリリースURL
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/benesse-moves-school-company-systems-to-oci-2024-04-17/