愛仁会、データ活用環境をOCIに移行しデータ取得時間を短縮、業務効率化を実現

2024年9月20日14:40|ニュースCaseHUB.News編集部
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 社会医療法人愛仁会は、旧BIシステムの環境刷新として、クロスキャットの支援のもと「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」、 「Oracle Autonomous Data Warehouse」、「Oracle Analytics Cloud」を導入した。9月19日、クロスキャットが発表した。これにより、データ取得にかかる時間が1日半から10分に短縮され、業務効率が大幅に向上した。

 愛仁会は、大阪、兵庫を拠点に、急性期病院、リハビリテーション病院、診療所、介護老人保健施設などさまざまな医療、介護施設を運営しており、6500人以上の職員が従事している。同法人では、旧BIシステムのサーバー老朽化対応として環境刷新を検討していた。更新に際し、旧環境での課題だったレスポンスや動作の安定性向上、処理時間の短縮などの課題解決に加え、データ利活用を推進するための環境として診療系ネットワークからのアクセス環境や全職員が利用できる環境への拡充、長期に渡り安定的に利用できる環境整備が課題となっていた。

 今回の導入により、データ連携から加工、集計までの処理時間が短縮され、以前は昼過ぎにならないと確認できなかった日次のレポートが朝一番に確認できるようになった。企画部門ではデータ確認から配信資料化に1日~1.5日かかっていたが10分程度で済むようになった。これまでデータ量が多いものをExcel化しようとするとタイムアウトが頻発していたが、それもなくなった。結果として、処理速度が格段に上がり、業務効率も大幅に向上した。また、「Azure AD」連携によるアカウント管理の効率化とシングルサインオンも実現し、職員への導入もスムーズに完了した。

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Oracle Cloudへの移行のイメージ

 愛仁会では中長期的にはクラウドのほうがコスト的に優位との試算となり、Oracle Cloudの採用を決めた。また、Oracle Analytics Cloudのカバー範囲の広さ、データやダッシュボード移行に関わる信頼性や労力の削減、継続性の確保、コスト比較の結果などから導入を決めている。クロスキャットは、Oracle Cloudおよび医療系で実績があることから選んでいる。

 愛仁会では今後、データベースの拡充を図り、高速、高性能なDBをさらに活用する。ダッシュボードの数、種類を増やし、セルフサービス機能やレポート配信なども活用し、全職員が必要な時に必要なデータにすぐに、簡単にアクセスできる環境も構築する。RPAとの掛け合わせでさらなる業務効率化や、生成AIの活用にも取り組む構想もある。

ニュースリリース