一般社団法人 京都スマートシティ推進協議会は、増加する外国人観光客向けに、安全で利便性の高い新世代の公衆無線LAN「OpenRoaming」の実証実験を京都府内の主要な観光玄関口や交通結節点に設置されているデジタルサイネージ14カ所で開始した。2024年2月15日、同協議会、新世代公衆無線LAN(OpenRoaming)の普及ワーキンググループらが発表した。
日本で一般的な公衆無線LANは、場所が変わるたびにログイン画面からWi-Fiへの接続設定が必要となり、セキュリティ面においても盗聴やなりすましアクセスポイントのリスクに晒されている。これらの課題を解決するのがOpenRoamingだ。OpenRoamingは、Wireless Broadband Alliance(WBA)による国際的なWi-Fi相互接続基盤で、一度接続設定すれば世界中の対応Wi-Fiに自動接続できる。セキュリティ面では、強固な認証と通信暗号化を組み合わせており、利用者は安全な環境で公衆Wi-Fiを利用できる。
今回の実証実験は、新世代の公衆無線LAN「OpenRoaming」を全国に普及させる活動の一環として実施される。期間は2024年1月22日から。京都府、公益財団法人京都高度技術研究所(ASTEM)、シスコシステムズ、Local24が参画している。
京都スマートシティ推進協議会は、今回の実証実験を通して、OpenRoamingの有効性を検証し、京都府内への本格導入を目指す。将来的には、OpenRoamingを観光客だけでなく、市民やビジネスパーソンにも利用してもらうことで、より安全で快適なスマートシティの実現を目指していく。