イトーキ、Oracle Cloudで経営基盤刷新、リアルタイム分析で高収益企業へ

2024年10月10日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 イトーキはデータドリブン経営を加速するための経営基盤の再構築に向け、オラクルの「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning (ERP)」と「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)」を採用した。10月2日、日本オラクルが発表した。

 イトーキはオフィス家具メーカーとして、オフィスづくりに加え、デジタル技術を用いた新たな働き方やオフィスの運用サービスを提供している。2024年から2026年の中期経営計画における重点戦略の一つに、グループ生産供給体制の再編と社内ITインフラの刷新により生産・業務効率を高めることを掲げている。

 イトーキでは最初に、Oracle Cloud ERPの財務管理を稼働させた。これにより、会計伝票の承認プロセスが効率化され、内部統制が強化された。事業部門の担当者がERPシステム内で支払情報を入力した時点で、財務部門が金額や条件をリアルタイムに把握できるようになり、資金繰り予測にかかる日数が約30%削減された。また、同一取引先に対する債権債務の相殺処理なども効率化されている。

 さらに、会計からサプライチェーンまでの主要マスターデータを統合し、見積・発注・納期回答などの業務の効率化と経営分析の強化を目的に、Oracle Cloud SCMの受注、購買、在庫、製品情報管理を採用した。Oracle Cloud SCMの採用により、顧客、仕入先、商品の構成などの主要マスターデータをOracle Cloud ERPに統合し、二重入力や紙ベースの管理からの脱却を実現する。見積システムや倉庫管理システムとの連携を強化することで、見積、受注、調達、出荷、売上、売掛管理の業務連携を効率化するとともに、各業務でデータを利活用できる仕組みを構築する。

 イトーキの代表取締役社長 湊 宏司氏は、今回のシステム導入について、「イトーキが高収益企業になるためには、シームレスに統合されたデータを用いて経営戦略の立案から実行までを行える経営プラットフォームが必須であると考えている。Oracle Cloud ERPと組み合わせてOracle Cloud SCMを活用することで、会計とサプライチェーンの主要マスターデータを統合して、リアルタイム分析を行える経営プラットフォームの構築を実現していく」とコメントしている。

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