第一三共、Oracle Cloudで営業支援システム刷新 処理時間35%短縮、コスト削減も

2024年9月9日08:25|ニュースリリース公開日 2024年2月6日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 第一三共は、社内約6000人が利用する営業支援システム基盤をオラクルのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」に移行する。これにより、システムの処理時間短縮や運用コスト削減を実現する。オラクルが、2024年2月26日に発表した。

 第一三共では、中期経営計画において「DX推進によるデータ駆動型経営の実現と先進デジタル技術による全社変革」を掲げ、IT基盤整備を進めている。その一環として、医療機関への医薬品納入実績などを管理する営業支援システムをOCIで刷新した。

 従来の営業支援システムは、16のシステムで構成され、「Oracle Exadata」とVMwareの仮想サーバー約80台で運用されていた。しかし、業務要件の変更に伴い、システム刷新が必要となっていた。刷新にあたっては、月末月初の処理の高負荷に対応できる安定したシステム性能と可用性、システムダウンによる業務への影響回避、コスト削減などが求められていた。

 そこで第一三共は、従前環境からの移行性、高い性能と安定性、移行および利用コストの優位性を評価し、データベース基盤に「Oracle Exadata Database Service」、アプリケーション基盤に「Oracle Cloud VMware Solution」を採用した。

 システム刷新は、日立医薬情報ソリューションズと日本オラクルの支援のもと、2022年8月から開始。インフラ環境の構築、データベースのバージョンアップ、データベースおよびアプリケーションの移行、検証などの工程を経て、2023年8月にOCIへの切り替えを完了した。「Oracle Exadata Database Service」「Oracle Cloud VMware Solution」の高い移行性、「Oracle Real Application Testing(RAT)」を活用した性能テストにより、移行リスクを最小限に抑え、期間内での確実な移行と安定稼働を実現した。

 OCI移行により、システム性能が大幅に向上。最も時間を要していた月末月初処理の時間は約35%短縮され、システム運用者の待機時間も削減された。夜間バッチ処理も翌朝までに完了するようになり、ユーザーは常に最新の情報を活用できるようになった。コスト面では、3年間で1億円のTCO削減を見込んでいる。 

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