Oracle Red Bull Racingは、財務および人事プロセスの効率化を目的に「Oracle Fusion Cloud Application Suite」を導入した。7月11日、日本オラクルが発表した。手動だった財務計画プロセスなどを刷新し、F1の年間コスト上限規制に対応しながらチーム運営の生産性向上を図る。クラウドとAIを活用してインサイトを導き出し、サーキット外での競争力強化につなげる。
Oracle Red Bull Racingは、F1で6度の世界チャンピオンに輝いたトップチームの一つ。サーキットでの成功を継続するため、チーム運営においても効率化とコスト管理の高度化が課題となっていた。特にF1では年間のコスト上限が厳格に定められており、限られたリソースを最大限に活用する必要があった。従来は、財務計画を手動の表計算ソフトで行っており、地域のビジネスデータも分散していたため、全体を把握し、迅速な意思決定を行う上で障壁となっていた。
こうした課題に対処するため、財務、人事、カスタマーエクスペリエンスのデータを単一の統合クラウドプラットフォーム上で管理できるOracle Fusion Applicationsの採用を決めた。同スイートを導入することで、チームはクラウドとAIの最新技術を活用し、業務効率の向上、的確な意思決定、環境変化への迅速な対応を目指す。
Oracle Fusion Applicationsの導入で、チームのオペレーションは多角的に強化される。スイートに含まれる財務管理ソリューション「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management(EPM)」は、財務状況の可視性を高め、計画と予算編成を最適化し、リソース配分を強化する。また、人事管理ソリューション「Oracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)」の活用で、より詳細な人材に関するインサイトの獲得、人事・給与計算プロセスの簡素化、採用活動の効率化、従業員エクスペリエンスの向上を図る。
同チームはすでに、同スイートの一部である「Oracle Fusion Cloud Customer Experience(CX)」を利用し、ファンとの関係強化に取り組んでいる。コンテンツのパーソナライズや会員限定の特典提供、高度なファンロイヤリティプログラムを通じて、ファンエンゲージメントを高めている。
Oracle Red Bull Racingの最高情報責任者であるマット・カデュー氏は、「年間コストの上限が決まっており、それを超えることはできないため、あらゆるリソースをより有効に活用し、可能な限り効率的に運用を管理する必要がある。Oracle Fusion Applicationsを使用することで、クラウドとAIの最新の進歩を活用して、財務計画活動を最適化し、ビジネスインサイトを促進し、運用予算からより多くの価値とパフォーマンスを引き出すことができる」と述べている。
今回の導入はOracle Consultingが管理し、導入後のサポートはOracle Customer Success Servicesが担当する。
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