米国人事管理局(OPM)は、連邦政府全体で統一された人事データ基盤の構築を開始し、その中核システムとして米Oracle(オラクル)の「Oracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)」を採用した。6月11日、オラクルが発表した。分断されている100を超える既存システムを単一のクラウドに統合する。約200万人の職員を対象に業務効率化とセキュリティ強化を図り、関連コストを90%以上削減できると見込む。
OPMは、連邦政府の職員を管理する「Federal HR 2.0」イニシアチブを推進している。これまで多くの連邦機関で利用されてきた人材管理システムは十分に連携されておらず、個別に稼働していた。そのため重複作業やデータの不整合が頻発し、採用や退職手続きでのコスト増加や処理の遅延が大きな課題となっていた。
こうした課題を解決するため、新たなプラットフォームとしてOracle Fusion Cloud HCMを選定した。同製品の導入に向けて、オラクルと3億9580万ドル規模の契約を締結している。同製品はAIを搭載し、米国政府のクラウドセキュリティ基準であるFedRAMPの認可を受けている。職位管理や人事発令記録、データ分析、職員向けのセルフサービス機能を備え、給与や退職、福利厚生の各システムとも統合して運用できる。
新システムの稼働により、人事業務を単一のプラットフォームに一元化する。システムの運用維持や人事処理にかかる業務コストを90%以上削減できると試算しているという。また各政府機関や職員へのサービスを改善し、連邦政府全体でより働きやすい環境の整備を目指す。
OPM局長のスコット・クポー氏は、「不必要に分断されていた人事インフラは、職員や納税者への効率的なサービス提供を難しくしていた。これらを最新かつ安全なプラットフォームへ統合することは、相互運用性の向上やデータ管理機能の強化、そして政府全体でより効果的な人事エクスペリエンスを提供するための重要な一歩だ」とコメントしている。