大阪急性期・総合医療センターがネットワークトラフィック監視ソリューション「Cisco Secure Network Analytics」を導入した。2023年11月、シスコシステムズとネットワンシステムズが発表した。
同センターは2022年10月にランサムウェアとサプライチェーン攻撃を受け、診療機能が停止する事態に見舞われた。従来、閉域性の高いネットワークは安全とされてきたが、境界防御だけでは限界があることが明らかになった。また、医療機器や制御端末はOSのサポート期間やメーカー保証の関係で対策が困難であることが長年の課題だった。
こうした状況を受け、同センターはサイバー攻撃対策としてCisco Secure Network Analyticsの導入を決定した。ネットワークを可視化による内部の不審な挙動を検知により、仮に境界が突破され脅威が侵入しても迅速かつ的確な対処が可能になる。また、端末ごとの直接対策が難しい医療機器や制御端末が悪用された場合でも、ネットワーク上で通常とは異なる挙動を検知し、被害を最小限に抑えることができる。
導入にあたってはシスコ製品の販売パートナーであるネットワンシステムズがサポートを行った。その結果、インシデント発生から43日目に外来診療を再開し、73日目には通常診療も再開できた。
同センターの情報企画室サブリーダー上野山亮氏は「監視の幅広さ、医療機器及び制御端末への対策としてCisco Secure Network Analyticsを選定した。セキュリティ対策が難しい医療機器及び制御端末をネットワーク内に多く抱える病院にとって非常に有効な対策だと改めて感じている」と述べている。
ニュースリリースURL
https://www.netone.co.jp/news/release/20231122_01.html