都運営施設に聴覚障害者向け音声可視化ツールを設置 福祉局の支援機器開発支援事業で

2024年12月24日12:20|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 東京都福祉局は、都が運営する施設の受付窓口などに、ピクシーダストテクノロジーズの会話可視化支援ツール「VUEVO」「VUEVO Display」を設置した。12月23日、ピクシーダストテクノロジーズが発表した。聴覚障害者と聴者とのコミュニケーションを円滑にし、意思疎通における課題の解決を図る。

 東京都福祉局は、「障害者の意思疎通のための情報保障機器等開発支援事業」を推進している。障害特性が多岐にわたるため対象者が少なく、製品化が進まない情報保障機器を都の窓口などに設置し、使用状況などを開発メーカーにフィードバックすることにより、さまざまな障害特性に対応した機器の開発・普及促進を支援する事業だ。VUEVOとVUEVO Displayの設置も、この事業の一環。

 VUEVOは独自開発のワイヤレスマイクと専用アプリケーションにより、360°全方向から音声を集音して発話者の方向を特定し、複数人が同時に発話しても、誰が何を話しているかリアルタイムに表示できるという。23カ国語対応のリアルタイム翻訳機能や、ChatGPTを活用した要約機能も備えており、議事録作成にも活用可能だとしている。

20241224_tokyo.png
VUEVOとVUEVO Displayの活用イメージ(提供:ピクシーダストテクノロジーズ)

 またVUEVO Displayは、会話の字幕をリアルタイムで透明ディスプレイの両面に表示する。聴覚障害者・難聴者との会話や、外国語での会話などでも、相手のジェスチャーや表情を見ながら然な対面コミュニケーションを実現できるという。

 設置場所は、東京都福祉局障害者施策推進部受付窓口(新宿区)、東京都障害者総合スポーツセンター(北区)、東京都多摩障害者スポーツセンター(国立市)の3カ所。設置期間は2025年3月中旬ころまでの予定。

ニュースリリース