全国に約450店舗の飲食店を展開するチムニーが、店舗運営における課題解決と顧客満足度向上を目指し、クロスビットのクラウドシフト管理システム「らくしふ」を採用した。3月27日、クロスビットが発表した。
チムニーは、「はなの舞」や「さかなや道場」などの主力業態に加え、多岐にわたるブランドの飲食店を運営している。従来、各店舗の店長が手作業でキャスト(チムニーのアルバイト・パートの呼称)のシフト作成業務を行っており、シフト希望の回収から勤怠システムへの転記、確定シフトの共有まで多くの時間と労力を費やしていた。これは、店長が本来注力すべき顧客対応や店舗運営といったコア業務に十分な時間を割けない要因となっていた。また、手作業によるシフト作成は、転記ミスなどの人的ミスを招き、キャストの希望に沿わないシフトを組むこともあり、キャストとの信頼関係に悪影響を及ぼす可能性や、人員不足による機会損失、企業の信用問題といった経営リスクも懸念されていた。
こうした課題を背景に、チムニーは業務効率化の一環としてDX化を推進し、らくしふの導入を検討。新宿区・広島県・千葉県の計40店舗で約1年間のトライアルを実施し、LINEを活用したシフト回収によるスピード向上を実感したことから、本格導入を決め直営店約200店舗へ展開した。
導入後の効果として、シフトの回収・作成・管理にかかる時間が短縮された。体感として1回のシフト作成時間が約10時間短縮され、全導入店舗で月間約4000時間の時間創出が見込まれる。店長はシフト作成に充てていた時間を顧客対応や店舗運営などの業務に振り分けられ、顧客対応の質の向上や売上向上(約3%向上した店舗もある)、人件費の削減にもつながる。また、らくしふのメモ機能で、キャストからの休み希望や出勤可能日の連絡などがスムーズになり、コミュニケーションが円滑になっている。さらに、ヘルプ要員の在籍店舗やスキルを事前に把握でき、受け入れ先の店舗での最適な人員配置が可能となり、社内の人的リソースを効率的に活用できるようになった。
チムニー人財教育部長の竹内敦史氏は、「らくしふは感覚的な操作が可能なため、スマートフォンを使える人であれば、ほぼ操作説明を受けずに使いこなせるのではないでしょうか。それくらい操作も簡単です。検討されている方には『使ってみたらその良さは必ず分かります』とお伝えしたいです」とコメントしている。
今後の展望として、チムニーはシフト作成・管理にとどまらず、経営的な視点かららくしふの活用を推進していく方針を示している。2025年3月期中間決算では、「らくしふ導入によるQSCA向上」を店舗収益向上戦略の一つとして掲げ、最適化されたシフト管理による顧客との接点増加と満足度向上を目指している。現在、勤怠管理システムとの相互連携に取り組んでおり、らくしふ上でシフトから勤怠実績まで確認できるようになることで、さらなる利用率向上と店長のコア業務への注力、そして売上向上を期待している。将来的には、勤怠管理システムの売上計画データとらくしふ上の人件費率を連携させ、適正な人数配置と人件費の最適化を目指す。
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