日本ビソー、高所作業現場の業務効率化と安全性向上を帳票デジタル化で推進

2025年5月20日19:37|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日本ビソーは、高所作業現場における業務効率化と安全性向上を目的に現場DXサービスの「KANNA」を採用した。5月19日、KANNAを提供するアルダグラムが発表した。

 日本ビソーは1966年創業以来、超高層建物外壁へのアクセス手段であるゴンドラの提供や外壁改修工事を手掛けてきた。同社は、本設・仮設ゴンドラから外装工事まで一貫対応できる国内唯一の企業。外装工事事業本部では、建物の美観や安全性の維持、利用者や通行人の生命を守る社会的役割を担い、ゴンドラ技術を活用した外壁調査や改修工事を実施している。

 従来、現場では紙の帳票を用いた管理が主流であり、高所作業時に紙を持ち込む際の破損・紛失リスクや、手書き記録の読み取りミス、パソコンへの転記作業など非効率な運用が課題となっていた。また、帳票の記録内容が現場担当者のみに留まり、他のメンバーがリアルタイムで内容を把握できないため、電話や現場訪問による確認作業や手戻りも発生していた。

 さらに、建設業の2024年問題による時間外労働の上限厳格化を受け、従来終業後に対応していた帳票作成や写真整理などの事務作業を、日中の業務時間内に効率的に行う必要性が高まっていた。こうした事業環境の変化を背景に、日本ビソーは現場業務のペーパーレス化と、品質管理や記録共有の効率化を図る運用体制の構築を模索していた。

 KANNAレポートの選定理由として、従来紙で運用していたExcel帳票をそのまま取り込め、現場の運用体制に大きな変更を加えることなく、スムーズな導入が可能である点が評価された。導入プロセスでは、現場の作業フローを維持したままデジタル化を進められ、現場担当者の負担を最小限に抑えた。

 導入後、帳票の作成や写真の添付といった作業がスマートフォンやタブレット上で現場内にて完結するようになり、紙帳票の持ち込みが不要となった。これにより、帳票の破損・紛失リスクが軽減され、作業後に事務所へ戻って行っていたデータ転記や印刷・整理などの事務作業も不要となった。さらに、協力会社にもアカウントを無償で付与できるため、関係者間での情報共有が進み、帳票の記入・確認・回収にかかっていた手間が削減された。帳票や写真のデジタル化により、社内での進捗状況や記録の確認、履歴検索も可能となり、品質管理業務の効率化と標準化が進んでいる。

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帳票作成や写真添付作業は、スマートフォンやタブレットを使い現場内で完結

 今後、日本ビソーは記録データの蓄積と可視化を通じ、顧客への品質保証や施工プロセスの見える化を推進する。

ニュースリリース


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