鶴雅リゾート、仕入れ業務の統一と請求処理の効率化で従業員の負担を大幅軽減

2025年5月26日19:02|ニュースCaseHUB.News編集部
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 鶴雅リゾートは、仕入れ業務の効率化と現場・本部の業務負担軽減を目的に「BtoBプラットフォーム 受発注」「BtoBプラットフォーム 規格書」を採用した。5月26日、BtoBプラットフォームを提供するインフォマートが発表した。

 鶴雅リゾートは、北海道各地の国立・国定公園内に15の温泉旅館と札幌のビュッフェレストランを運営し、2025年に創業70周年を迎える老舗リゾート企業だ。多様化する顧客ニーズに応えるため、各現場では日々大量の仕入れが発生していたが、従来はFAXや電話など現場ごとに個別の方法で発注を行っていた。このため、仕入れ先ごとの注文書作成や送信、納品伝票の整理、さらには膨大な請求書の確認作業が現場・本部双方に大きな負担となっていた。特に月次締め作業は夜中までかかることも多く、過剰発注や発注ミスのリスクも抱えていた。

 これらの課題解決のために、鶴雅リゾートは2015年にBtoBプラットフォーム 受発注を導入し、仕入先の9割以上にインターネットを利用した受発注システムへの切り替えを依頼した。これにより、従来のFAXや電話による発注業務に比べ、納品伝票や請求書の確認作業が大幅に短縮されミスも削減された。仕入先ごとに異なっていた締め日や記載ルールも統一され、月次の締め作業は30分から1時間で完了するようになった。パソコン上で発注から請求まで一元管理できるため、仕入れトラブルが発生した場合も迅速に履歴を確認でき、現場・本部双方の手間が大きく削減されている。

 2023年にはBtoBプラットフォーム 規格書も導入し、ビュッフェメニューごとのアレルギー表示の効率性を向上させた。従来は調理部門が個別に仕入先へ商品規格書の提出を依頼していたが、システム導入によりアレルギー原材料の確認が容易となり、各メニューに正確なアレルギー表示を行うことで顧客の安心につなげている。

 人手不足が深刻化する宿泊業界において、鶴雅リゾートは、ITシステムの活用により現場業務の負担を減らし、従業員が顧客対応に集中できる環境を整備することが、サービス品質の向上や従業員定着率の改善につながると評価している。導入当初は一定の慣れが必要だったものの、業務効率化や経理精度の向上、本部による一元管理の実現など、経営面でも大きな効果があった。同社では今後もシステムを活用し、バックヤード業務の削減と「おもてなし」への注力を進めていく。

ニュースリリース


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