大阪製鐵、ミルシートのデジタル化で偽造防止と業務効率化を推進

2025年5月28日09:44|ニュースCaseHUB.News編集部
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 大阪製鐵は、ミルシートのデジタル化による偽造やなりすまし製品の流通抑止を目的に「iTrust eシール用証明書」を採用した。5月27日、iTrust eシール用証明書を提供するサイバートラストが発表した。

 ミルシートは、鋼材が設計や規格に適合していることを証明する鋼材検査証明書であり、鉄鋼メーカーが発行し、建材商社や建設会社などのサプライチェーンを通じ流通している。従来は紙で発行され、取引企業間での印刷や郵送、保管、検索といった業務負担やコストが課題となっていた。加えて、デジタル化を進める上では、PDFデータの発行元や内容の真正性を証明する手段が求められていた。

 大阪製鐵では、これまで月間数千枚を超えるミルシートを紙で発行してきた。今回、ミルシートのデジタル化システムにサイバートラストのiTrust eシール用証明書とiTrustリモート署名サービスをAPI連携し、PDF形式で生成するミルシートにeシールを付与できるようにした。これにより、ミルシートの発行元証明と真正性の確保が可能となり、偽造やなりすまし製品の流通抑止につながっている。

 iTrust eシール用証明書は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)のトラステッド・サービス登録においてeシール用証明書の項目を満たしており、サイバートラストが厳格に審査した組織のみに提供される。APIによる高いセキュリティレベルでの秘密鍵管理や長期署名形式による署名を容易にするiTrustリモート署名サービスと組み合わせることで、リモートでのeシール付与が簡便に実現し、システム開発における設計・実装コストの削減にも寄与している。

 デジタル化により、従来の紙媒体で発生していた印刷や郵送などの業務を削減し、電子開示による業務効率化が期待されている。さらに、ペーパーレス化によるCO2削減や管理スペースの縮小など、環境面やコスト面での効果も見込まれる。

ニュースリリース


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