岡崎通運、契約業務の脱・紙と表計算ソフトで法務・営業の効率化へ

2025年8月1日17:24|ニュースCaseHUB.News編集部
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 岡崎通運は、契約業務の効率化と内部統制の強化を目的に「マネーフォワード クラウド契約」を採用した。8月1日、同サービスを提供するマネーフォワードが発表した。従来の紙と表計算ソフトによる管理体制から脱却し、法務部門と営業部門双方の業務フローを改善する。契約情報の一元管理により、業務の属人化解消や生産性向上を目指す。

 運送事業や倉庫業を手がける岡崎通運では従来、契約書をすべて紙で製本・押印し、郵送や営業担当者が直接取引先に届けていた。契約管理も表計算ソフトで行っていたため、法務課には他部署からの契約締結に関する確認依頼が頻発。担当者が契約書の原本を探し出すなど、非効率な対応が発生していた。また、管理漏れによる意図しない契約の自動更新や、社内の承認フローが不明確なまま押印対応を行う場面もあり、内部統制の観点でも課題を抱えていた。

 こうした背景から、同社は電子契約サービスの導入検討を開始した。印紙代の削減や契約締結のスピード向上といった電子化の利点に加え、契約書の一元管理や内部統制の強化に必要な「案件管理機能」や「ワークフロー機能」が標準で利用できる点を評価。加えて、契約書の送信料や保管料がかからない料金体系が、今後の利用拡大を見据えた上で予算管理をしやすいと判断し、マネーフォワード クラウド契約の採用を決めた。

 導入により、法務部門と営業部門の双方で業務効率が向上した。法務課では、案件管理機能を活用することで、1名の担当者でも対応漏れや確認ミスを防ぎやすくなった。ワークフロー機能によって承認状況が可視化され、内部統制も強化された。営業現場では、契約書締結のための訪問や郵送の手間がなくなり、業務負担が軽減。当初は電子化に抵抗があった担当者も、その利便性を実感し、取引先へ電子契約への切り替えを積極的に提案するようになった。

 岡崎通運 管理部 法務課の小林氏は、「紙の契約書も電子契約も一元管理できるようになったことは大きな成果だ。将来的に法務担当者が増えた場合もチャット機能にやり取りのログが残るため、ナレッジ共有や相談がスムーズに行え、業務の属人化を防げると考えている。今後も活用し、契約業務全体をワンストップで管理することで、法務・営業双方において効率的な業務環境の構築ができると期待している」と話している。

ニュースリリース