東京都八丈町は、高齢者など情報格差が懸念される住民向けにスマートディスプレイを導入し、行政情報の発信強化と見守り機能の検証を開始した。
同町は東京都の「東京宝島 サステナブル・アイランド創造事業」の枠組みを活用し、八丈島のスマートアイランド化推進の一環として本事業を実施。NTTコミュニケーションズ、アイラと連携し、スマートフォンを持たない高齢者らにもデジタル技術の恩恵を享受してもらうことを目指す。
導入されるのは、直感的な操作が可能な専用端末で、管理者用を含め150台を配布する。対象は在宅で介護サービスを受けている人やフレイル状態の人、独居高齢者や高齢者世帯など見守りを必要とする人、デジタル機器操作に不慣れな人。
スマートディスプレイでは、行政情報や防災情報、日々の生活関連情報、町のイベント情報などを配信。利用者と行政のコミュニケーション高度化を図る。また、利用状況に基づく見守り機能やビデオ通話機能により、地域の見守り担当者と利用者間のコミュニケーションを支援する。
八丈町は「八丈ちゃんねる」と名付けたサービスの運用を担当し、地域包括支援センターなど島内関係者との調整を行う。みずほ銀行とみずほリサーチ&テクノロジーズは事業構築・実施に関する全体支援と、他のスマートアイランド化施策との調整を担当。NTTコミュニケーションズは通信環境提供と端末設定、自治体DX推進支援を、アイラは端末「hoam」とシステム「ささえiコミュニティサービス」の提供および運用支援を行う。
本事業を通じて、八丈町は行政のデジタル化を推進。将来的なデジタル社会において取り残される可能性のある高齢者らに対し、過渡期におけるデジタル技術活用の機会を提供する。
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