モリタ東京製作所は、ゼロトラストを見据えたネットワーク環境の整備を目的に、網屋が提供するフルマネージドSASE「Verona」を採用した。1月23日、網屋が発表した。少人数体制での運用負担を軽減し、セキュアなリモートアクセス環境を構築した。クラウドへの安定した経路を確保したことで、災害時の業務継続性向上にもつなげる。
モリタ東京製作所は、歯科用医療機器の製造や販売を手がける企業。同社では、既存のVPNやファイアウォール機器が保守期限を迎えるにあたり、ネットワーク環境の刷新を検討していた。従来は機器管理業務が属人化しており、少人数の情報システム担当者が日常業務と並行して運用を続けることが大きな負担になっていた。また、昨今のサイバー攻撃の高度化を受け、従来の境界型対策からゼロトラストを意識したセキュリティ体制への転換も課題となっていた。
Veronaの採用にあたり、導入および運用のコストが現実的である点を評価した。比較検討した海外製品は高額な投資や複雑な設定が必要で、自社での運用には負担が大きいと判断した。日々の運用を専門家に任せられるフルマネージドサービスであることや、VPNやアクセス制御などの必要な機能を一つのサービスで統合できる点も決め手となった。
導入プロセスでは、網屋が提供する推奨設定を活用することで、複雑な設計作業を介さずに環境を構築できた。既存の通信回線をそのまま利用できたため、切り替え作業もスムーズに進み、想定よりも短期間で移行が完了した。
Veronaの導入で、ネットワークの運用管理は効率化された。ファームウェアの更新や設定変更といった機器管理を外部に委託したことで、職員が細かな保守作業に追われるリスクが解消された。セキュリティ面では、すべての通信がSASEを経由する強制接続機能を活用し、ユーザーごとにアプリケーションや社内リソースへのアクセスを制御できるようになった。また、ログがリアルタイムに可視化されることで、ネットワークの利用状況把握やトラブル時の原因切り分けも迅速化している。
今後は、取得した観測データを分析し、Webフィルタリングやアプリケーションコントロールの活用を広げる計画だ。特に、利用実態の把握が難しかったクラウドストレージについて、安全な利用ルールの整備と制御を強化していく。
モリタ東京製作所デジタル推進係主任の星氏は、Veronaはコストに対して機能が充実しており、費用対効果の高いサービスだと話している。移行のしやすさやサポートの手厚さを含め、非常に使いやすいと感じており、推奨できるサービスであると評価している。