ロート製薬、ろう学校生徒のアイデアから生まれたアイケア体験装置を実証 富士通と共同で

2025年9月28日10:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ロート製薬は9月26日、大阪府立だいせん聴覚高等支援学校の生徒や富士通と共創したアイケア体験装置「POCOME(ポコミー)」の実証実験を10月10日に開始すると発表した。アイケアへの意識向上や、目の健康に対する意識の変化を調査する。これに先立ち10月3日には、大阪・関西万博で先行公開する。

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POCOMEのイメージ(出典:富士通)

 近年、スマートフォンやPCの長時間利用が常態化し、目の健康を取り巻く環境は深刻さを増している。アイケアは特定の人だけでなく、すべての人が向き合うべきテーマとなりつつある。両社はこうした課題意識のもと、だいせん聴覚高等支援学校の生徒と「未来のアイケアをデザインしよう」と題した共創ワークショップを開催。このワークショップの成果が、アイケアの啓発に向けた新しい体験を実現するプロトタイプであるPOCOMEだ。

 POCOMEは、「ぽこっと目(ME)を取り出す」というコンセプトに基づき、体験者の目を外部ディスプレイに拡大表示する。体験者の目の動きをリアルタイムに大きく映し出すほか、体験者同士で画面上の目を交換したり、自動でまばたきする自分の目を客観的に感じたりすることができる。こうしたユニークな体験を通じて、多くの人がアイケアを自分ごととして捉えるきっかけを提供することを目的としている。装置のきょう体からユーザー体験のデザインまで、一貫して富士通デザインセンターが担当した。

 実証実験に先立ち、10月3日に大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンで開催されるイベント「ROHTO Healthcare DAY」で先行公開する。その後、10月10日から13日までの期間、JR大阪駅近くにあるロート製薬のレストラン「ロートレシピ」にPOCOMEを展示する計画だ。両社は、期間中の体験者を対象にアンケート調査を実施し、目の健康について考える意識にどのような変化が生まれるかを検証する。

ニュースリリース