伊那市、インテックと連携し高校生の人流解析を実施

2024年9月9日08:25|ニュースリリース公開日 2024年2月16日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 伊那市は、インテックの「エリアデータ利活用サービス」を活用し、高校生を中心とした市内の人流解析の実証実験を2023年12月から2024年3月にかけて実施した。インテックが2月16日に発表した。伊那市は今回の実証実験により、高校生の移動実態を把握し、今後のまちづくり政策に活用する。

 伊那市では現在、市内に5校の高校があり、市内外から多くの高校生が通学している。しかし市内を通るバス路線は縮小傾向にあり、高校生の移動手段は親による自家用車での送迎に頼らざるを得ない状況だ。そのため、高校生を含む自家用車を持たない市民の移動の自由度や生活満足度が低下し、人口流出の可能性も懸念されている。

 そこで伊那市は、インテックと連携し、エリアデータ利活用サービスを用いた人流解析の実証実験を行うこととした。エリアデータ利活用サービスは、IoTによるリアルタイムデータやオープンデータなど、さまざまなデータの収集、可視化、利活用を促進するデータ連携基盤を中心としたサービスだ。今回の実証実験では、市内11箇所に設置したWi-Fiパケットセンサを用い、スマートフォンなどの通信機が発する情報を受信することで、計測器周辺のWi-Fi機能をオンにした通信機の台数や移動、滞留を計測する。

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実証実験のイメージ

 実証実験では、センサ設置個所における時間ごとの滞留データ、高校生の出身中学別の人数データ、小・中学生の人数を地区ごとに色分けした今後の通学見込み人数データ、公共交通の路線やダイヤ、JR飯田線各駅の有人、無人状況などを組み合わせて可視化した。その結果、公共交通を利用した通学のしやすさや、地域の通学実態の理解促進に有効活用できることが分かった。

 インテックは今後、収集したデータの解析とともに市民へのアンケートを行い、その結果を踏まえて伊那市のまちづくり政策や公共交通政策検討につなげていく。

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通学状況と公共交通の状況を可視化したイメージ

ニュースリリースURL
https://www.intec.co.jp/news/2024/0216_1.html