室蘭工業大学が、学生の多様な学びと教職員の柔軟な働き方を実現するコンテンツ管理基盤として、クラウドサービス「Box」を全学導入した。4月5日、同大学とインターネットイニシアティブ(IIJ)、マクニカが発表した。
室蘭工業大学は従来、教育活動で利用するファイルやデータを学内の複数のサーバーで管理していた。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行を機に、学生向けのリモート授業や教職員の在宅勤務を導入したことで、学外からアクセス可能で一元管理できる環境の必要性が高まった。
この課題に対応するため、同大学はICTパートナーであるIIJとマクニカの支援を受け、2023年11月からBoxの運用を開始した。対象は全学の学生や教職員約3500名に及ぶ。
導入の背景には、2022年7月に策定した「デジタル・キャンパス推進基本方針」がある。同大学はこの方針に基づき、デジタル・キャンパス推進室を設置し、データ駆動型キャンパスの実現に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めている。
Boxの導入により、同大学は初期段階として、ペーパーレス会議の運用や学内外提出物のオンライン化など、事務業務の効率化を目指す。また、研究室での学生と教員のデータ共有、外部機関との共同プロジェクトでのデータ共有も進める計画だ。さらに、電子メールの添付ファイルやUSBメモリーによるデータ受け渡しを廃止し、セキュリティ向上も図る。
IIJとマクニカは、Boxの全学導入にあたり、ユーザー権限設定やフォルダ構成の整理を支援した。また、学生の入れ替わりを考慮し、Boxと学内ネットワークの認証サーバーを連携させ、ユーザー管理業務を自動化する仕組みも導入した。
ニュースリリースURL
https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2024/0405.html