豊田通商、電子帳票プラットフォームを導入し、帳票基盤の刷新、統合と請求業務の電子化を実現

2024年9月9日08:05|ニュースリリース公開日 2023年10月26日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 豊田通商が、ウイングアーク1stの統合基盤ソリューション「SPAIS」と電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」を導入し、帳票基盤の刷新、統合および請求業務の電子化した。2023年10月26日、ウイングアーク1stが発表した。

 豊田通商は、既存大型センタープリンターの老朽化や電子帳票システム、統合帳票管理システムの保守期間切れに伴い、ペーパレス化を促進する帳票基盤への刷新を検討していた。また、コスト削減やコロナ禍におけるリモートワークの推進に加え、請求書の作成や承認、郵送といった業務の電子化が急務となっていた。

 IT基盤の強化や積極的なデジタル活用を進める同社では、IT変革による業務効率化の一環として、既存基幹システムの改修範囲を最小限に抑制した帳票基盤の再構築および紙帳票の電子化を検討。これらの要件を満たすソリューションとしてSPAISとinvoiceAgent 電子取引を導入した。採用理由は、SPAISによって帳票印刷のインターフェースを統合し、既存システムの改修を抑制できる点、部門ごとに印刷やアーカイブ、データ保管など帳票の処理形態を柔軟に選択できる点、invoiceAgent 電子取引による請求業務の電子化が可能な点などを挙げている。

 SPAISを活用した新帳票基盤の構築プロジェクトは2021年1月よりスタートし、同年9月には運用を開始した。現在、豊田通商に加えて関連会社5社においても本システムが稼働している。基幹システムから出力される各種帳票データは、SPAISに取り込まれて仕訳が行われ、汎用プリンターでの出力とともにPDF化、電子保管されている。また業務改革として、請求業務の電子化とWeb配信にも着手している。2022年11月からスタートしたinvoiceAgent 電子取引の導入プロジェクトは、2023年5月に稼働した。

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新帳票基盤

 導入効果として、大型プリンターから汎用型プリンターへの移行で、大型プリンターの保守費用年間3000万円が半減した。さらに完全撤廃により2024年4月には保守費用はなくなる。保管された電子帳票の承認、却下等の確認処理を実施できるSPAISの帳票承認オプションを利用し、ワークフローシステムのように対象の帳票に対する承認依頼から承認の作業を簡易的に実現し、現場担当者のチェック業務は効率化している。帳票の電子化によりペーパレス化を推進し、紙帳票の印刷、保管や郵送にかかるコストを削減して作業負荷は軽減している。場所を選ばずPCから閲覧、承認などのチェック作業ができリモートワークにも貢献する。

 豊田通商では、多様な人材が活躍できる職場の実現を推進しており、今回の帳票基盤の刷新、統合では、非IT部門から異動した社員が経験豊富なITシニアプロフェッショナルとペアを組みプロジェクトを遂行した。今後は、数1000社の取引先に対し請求書の電子化を促し、Web配信の割合60%を目標とした業務効率化の推進を検討する。

ニュースリリースURL
https://corp.wingarc.com/public/202310/news2638.html