インシュアランス・システム・ソリューション(ISS)が、保険契約管理システムにリアルタイムでの保険契約情報取得機能を導入した。7月8日、NTTデータが発表した。
ISSは、保険代理店向けに保険契約管理システム(代理店システム)を提供している。今回の導入により、約21万人の募集人が代理店システムから「insurance API PORT」を通じて、外貨建保険をはじめとする貯蓄型保険の時価残高情報をリアルタイムに参照できるようになる。代理店システムからの時価残高情報のAPI連携は業界初の取り組みとなる。
保険業界では顧客本位の業務運営を目指す中で、保険契約者へのアフターフォロー強化が求められている。ISSはこれまでも代理店システム内で時価残高情報を提供してきたが、従来は前月末時点のデータのみで情報の鮮度に課題があった。また、最新データの確認には生保各社の代理店システムに都度遷移する必要があり、作業効率の面でも改善の余地があった。
NTTデータの「insurance API PORT」は、保険業界に特化したAPI管理基盤のアウトソーシングサービスである。今回の取り組みでは、このサービスを活用してISSへの時価残高情報のリアルタイム提供を実現した。
ISSがこのサービスを採用した理由として、業界標準機能として複数の保険会社やAPI事業者への提供実績があることや、既存の共同ゲートウェイとの接続実績により新たなインフラ構築が不要であること、自社開発よりも安価かつスピーディーなAPI公開が可能であることが挙げられる。
この導入により、代理店は契約者への適切なタイミングでの情報提供が可能になり、保険会社はアフターフォロー強化による契約者満足度向上が期待できる。また、保険契約者はリアルタイムでの加入保険情報確認により、安定的な資産形成に役立てることが可能になる。
ニュースリリースURL
https://www.nttdata.com/global/ja/news/topics/2024/070800/