2024年1月11日、南紀白浜エアポートは、富士フイルム、NEC、日立と共同で、映像解析技術を用いた障害物検知の実証実験を開始したと発表した。滑走路上の落下物や周辺空域のドローンの検知を自動化し、空港保安業務の省力化と高度化を目指す。
南紀白浜エアポートでは、航空機の安全な離着陸のために、滑走路および周辺空域の障害物監視業務を毎日実施している。しかし、全長2000m×幅45mの滑走路上で小石サイズの障害物を発見することは難しく、広大な滑走路や空域を目視で監視するには限界があり、デジタル技術を活用した効率化が課題となっていた。
今回の実証実験では、富士フイルムのレンズ一体型遠望カメラ「SXシリーズ」で滑走路および周辺空域を撮影し、その映像データをNECと日立が解析することで、落下物やドローンを自動検知するシステムを構築する。実験期間は2024年1月11日から2025年3月31日までの予定。
具体的には、遠望カメラで撮影した映像から、NECは滑走路上の落下物を、日立は周辺空域のドローンをそれぞれ検知する。実証実験を通して、遠望カメラの効果的な設置場所の選定や、検知精度、監視業務の実運用における課題などを検証していく。
南紀白浜エアポートは、将来的に撮影映像の活用方法を拡大し、効果的かつ効率的な空港の安全確保を目指すとしている。
ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202401/20240111_01.html