ダイキン工業、全拠点を結ぶ認証基盤を構築 グループガバナンス強化と協創加速へ

2026年4月21日21:44|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ダイキン工業は、グループガバナンスの強化と協創の加速を目的に、クラウド型ID管理サービス「Okta Workforce Identity」を採用した。4月16日、導入を支援した伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が発表した。中期経営計画「FUSION25」の重点戦略であるデジタル化の推進に向け、グローバルで共通利用できるITインフラ基盤の整備を完了した。

 空調事業をグローバルに展開するダイキン工業は、2023年度のグループ連結売上高が4兆円を突破し、海外売上比率は8割を超えている。急速なグローバル化やM&Aによる事業拡大が進む一方で、従来のグローバルITインフラ基盤は脆弱であり、事業成長のスピードに追いついていないことが課題となっていた。そこで同社は、デジタル技術とデータの徹底活用による収益力向上を目指し、グローバルITインフラの標準化に着手した。

 ITインフラ刷新にあたり、同社は2019年から支援実績があり、認証基盤に関する豊富な経験と実績を持つCTCをパートナーに選定した。プロジェクトでは、各拠点の事情を考慮しながら、ネットワーク、グループウェア、認証基盤、Webポータル、情報セキュリティの五つの施策を並行して実施した。

 認証基盤として採用されたOktaは、認証の前後をトータルに保護するアイデンティティセキュリティ基盤だ。従来はグローバルで共通の認証システムが存在しなかったが、Oktaの導入により各拠点のID情報を中央で集中管理が可能となった。本社が全体のセキュリティポリシーを管理するHubテナントと、各地域や拠点が独自のアプリケーションを追加できるSpokeテナントを連携させる構成を採用することで、統制と柔軟性の両立を図っている。

 ネットワーク面では、専用線からグローバルSD-WAN環境へ切り替えたことで、全拠点の接続と高速化を実現し、運用コストの削減に成功した。グループウェアについても、欧州と中国を除く海外拠点の基盤を本社のテナントに統合し、セキュリティレベルの平準化とライセンス費用の効率化を進めた。さらに、整備されたインフラを活用し、グローバルポータルサイト「Daikin Universe」を構築してグループ内の情報発信力を強化した。

 導入プロセスでは、拠点の事情によるスケジュールの見直しが発生したが、CTCと連携して拠点長レベルを巻き込んだ調整を行うことで影響を最小限に抑えた。多要素認証によるアクセスコントロールの導入により、国内外の拠点におけるセキュリティレベルは強化された。

 今後は、構築したITインフラ基盤を維持しながら、新規M&A拠点への迅速な展開や内部人材の育成を進める方針だ。ダイキン工業IT推進部長の徳永一成氏は、これら五つの取り組みによりITインフラの整備が進んだとし、今後は協創やガバナンスといった目的に向けて活用を加速させていきたいと話している。

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