町田市役所は、インターネット接続系のデータ保存領域を安全かつ効率的に運用するため、ファイルフォースが提供する法人向けクラウドストレージ「Fileforce」を採用した。4月22日、ファイルフォースが発表した。総務省のガイドラインに準拠した強固なセキュリティを維持しつつ、従来課題だったサーバー容量拡張の手間や運用コストの削減に成功した。
町田市では、多様化する行政運用に対応するため、ネットワークをマイナンバー利用事務系、LGWAN接続系、インターネット系の3層に分離する「βダッシュモデル」への移行を進めていた。従来はWindowsファイルサーバーを利用していたが、データ量の増加に伴う容量拡張に多額のコストと時間がかかっていたほか、逼迫のたびに職員が不要ファイルの整理や棚卸しに追われるなど、業務負担が大きな課題となっていた。また、利用者数の変動が激しい自治体特有の環境において、ユーザー数に応じた課金体系では予算管理が難しいとの側面もあった。
選定にあたっては、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)に登録されたAWSの日本リージョン上で提供される信頼性に加え、ユーザー数無制限の料金プランを高く評価した。また、従来のファイルサーバーで運用していた詳細なアクセス権限設定をそのまま再現できるプリセット機能が備わっており、現場の混乱を最小限に抑えながらスムーズに移行できる点も決め手となった。
Fileforce導入後の効果として、クラウド化により容量拡張の心配がなくなり、ファイル整理などの保守運用負担が大幅に軽減された。操作面では、必要なファイルのみを一時保存するキャッシュ方式を採用した専用ドライブにより、オンプレミス環境と遜色ない操作感を実現。さらに「サブ管理者機能」を活用し、各部署の責任者がアクセス権を直接管理する体制を整えることで、情報システム部門の負担軽減とセキュリティ統制を両立している。
今後は、AIを活用した高度な検索機能「IntelliSearch」の導入検討など、今回構築した基盤を土台として行政事務のさらなるデジタル化を推進していく。町田市デジタル戦略室の担当者は、業務効率化とセキュリティの両立を図りながら、よりスマートな行政運営を目指していきたいとしている。