福井県は、条例公布における首長署名のデジタル化と有事の際の行政業務継続を目的に、GMOグローバルサイン・ホールディングスが提供する電子認証基盤「GMOサイン行革DX電子公印」を採用した。4月27日、同社が発表した。2026年3月から実際の条例公布業務で活用しており、行政業務の効率化を進めるとともに、自然災害などで知事が登庁できない状況下でも、電子署名を用いて迅速かつ確実に条例を公布できる体制を整えたとしている。
これまで地方自治体における条例の公布には、紙の書類に対する首長自身の自署が必須とされていた。しかし、2025年5月に公布された地方自治法の改正により、首長署名に代わる措置として電子署名を利用することが可能となった。これにより、自然災害や人為災害、特殊災害などで人の移動が制限される緊急時においても、速やかに条例を公布できる法的な枠組みが整備された。
福井県はこうした法改正の動きを受け、単なるペーパーレス化や業務効率化の枠を超え、有事における事業継続計画(BCP)の観点から首長署名のデジタル化ツールの導入検討を進めた。検討にあたっては、災害対応中であっても県民生活に重大な影響を及ぼす業務や、欠かせない行政手続きを維持できることを重視したという。
一方、総務省は電子署名を利用する際の留意事項として、本来の署名と同様に電子的な措置についても首長本人が講ずる必要があると明記している。さらに、首長自身が内容を確認して署名したことを証明できる十分な証拠性が求められている。
福井県は、これらの厳格な条件を満たすサービスとしてGMOサイン行革DX電子公印を評価した。同サービスは、第三者機関である国内の最上位電子認証局「GlobalSign」が厳格な審査を行った上で、首長の職責付き電子証明書を発行する当事者型電子署名の仕組みを備えている。