エリッツ建物管理は、入居者からの問い合わせに対応する窓口業務の品質向上と効率化に向け、AIコミュニケーション統合プラットフォーム「カイクラ」を採用した。6月29日、同プラットフォームを開発・販売するシンカが発表した。着信時の顧客情報表示やSMS機能を活用することで、迅速かつ正確な入居者対応を進めている。
京都府京都市に本社を置くエリッツ建物管理は、京都・滋賀エリアを中心に賃貸マンションやアパートなどの管理を手がけている。同社の入居者対応窓口には1日あたり約300件の入電があるが、これを6〜7名という限られた人数で対応しており、業務負荷の軽減が課題となっていた。また、物件名や部屋番号は電話口で聞き取りづらいことが多く、担当者への引き継ぎに時間を要するほか、漏水や火災といった緊急性の高い問い合わせに対し、より迅速に社内連携を図るための仕組みを求めていた。
そこで同社は、顧客情報の可視化とスムーズな引き継ぎを可能にするシステムとしてカイクラの導入を決めた。採用にあたっては、着信と同時に契約者情報や物件情報がポップアップ表示され、誰からの電話かを即座に把握できる点、窓口業務に必要な顧客情報や応対履歴を一元管理できる点、既存の電話環境と連携しやすく短期間で運用に乗せられる点などが評価された。
導入の効果として、受電と同時に画面上に入居者名や管理物件名、号室などの契約情報がポップアップ表示されるようになり、誰からの電話かを即座に把握できるようになった。これにより、聞き取りミスや伝達漏れが低減したほか、経験の浅い社員でも必要な情報を確認しながら落ち着いて対応できるようになり、電話対応業務の早期習熟にもつながっている。さらに、折り返しの電話がつながらない入居者に対してSMS送信機能を活用したところ、メールに比べて目に留まりやすいことから連絡の反応率が大きく向上した。現在は家賃督促業務も含めて月間約800件のSMSを送信し、確実で迅速な連絡体制を構築している。
同社では、着信時の情報表示に加えて対応後の応対履歴もシステム内に蓄積・共有しており、少ない人数でも質の高い対応を維持する組織的な体制を確立した。今後は、本社や営業所、店舗などグループ全体での情報共有体制をさらに磨き込み、顧客対応品質のさらなる向上とスタッフが働きやすい環境づくりを推進していく。