地区宅便、受電数倍増のコールセンターにボイスボット採用 応答時間短縮、一次対応自動化へ

2026年7月12日16:22|ニュースCaseHUB.News編集部
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 地区宅便は、配達に関する問い合わせを受け付けるカスタマーセンターの業務効率化を目的に、ボイスボット「Virtual Agent Voice」を採用した。7月9日、ボイスボットの導入を支援したアルティウスリンクが発表した。配達取扱量の急増と人手不足によって低下していた応答率の改善や現場の負担軽減を目指す。すでに月間約2000件の問い合わせ対応を自動化しており、業務生産性と顧客体験の向上につなげている。

 地区宅便は、ポスト投函型のメール便・DM・小荷物配達やポスティングに特化したラストワンマイル配送会社で、現在はセイノーホールディングス傘下のグループ企業である。同社のカスタマーセンターでは、近年における配達取扱量の急増に伴い、入電数が前年比で200%を超える状況に直面していた。同時に慢性的な人材不足が重なったことで、繁忙期を中心に従来の電話対応だけでは十分に応対しきれない課題を抱えていた。顧客の待ち時間増加による満足度低下への懸念に加え、現場オペレーターへの業務負荷が増大していたことから、AIを活用した自動化の検討を進めていた。

 システム選定にあたっては、コストとサービスのバランスに加え、アルティウスリンクが持つコンタクトセンターの運営経験や、導入後も現場の運用ノウハウを含めて伴走支援を受けられる点を評価した。

 導入プロセスでは、ダイレクトメールの種類によって異なる複雑な問い合わせ内容を整理し、比較的受付が容易な入電パターンから段階的に適用を開始した。機械音声特有の不自然さを減らすため、読み上げ時の間隔を秒単位で調整するなど聞き取りやすさを追求。さらに、導入初期に発生した離脱や再入電に対しては、案内文をより分かりやすい表現に見直し、終話前に安心感を促す一言を加えるなどのシナリオ分析と改善を重ねた。

 ボイスボットが途中で離脱されずに案内を終えた割合を示す完了率は、業界平均とされる35%から40%程度を上回る約80%を維持している。定型業務の自動化により現場の心理的負荷が軽減されたことで、オペレーターは人にしかできない複雑な応対業務に集中できる環境が整った。

 地区宅便は今後、AIによる月間の処理件数を4000件まで引き上げる計画を掲げている。さらに、現在は対象外としている高齢層向け商品への対応についても、高い完了率を維持しながら自動化を拡大する。

ニュースリリース